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『逃(百年文庫・88)』感想:★★☆☆☆

2015.11.28 Sat


逃 (百年文庫)
逃 (百年文庫)田村 泰次郎 ハーディ ゴーゴリ Thomas Hardy

ポプラ社 2011-08
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 またしても百年文庫。
 とは言え、今回の『逃』は、正直あまり面白くない。「男鹿」は良い作品なんだが、他の2作があんまりなぁ。

 収録作品は以下。
・「男鹿」 田村泰次郎
・「幌馬車」 ゴーゴリ、横田瑞穂・訳
・「三人の見知らぬ客」 ハーディ、井出弘之・訳








 「男鹿」の舞台となるのは、戦争間もない、まだその傷口が膿んでいた頃。
 平和な生活を送る「私」のところにある日訪ねて来たのは、定年退職したという元刑事。彼は、「私」とかつて同じ部隊に居た大木戸登という男について、奇妙な話をした。
 彼は戦後殺人を犯し、指名手配されていたのだ。そしてこの元刑事は、まだ現役であった頃に大木戸を追っていたと。だが彼は、その元刑事が言うにはだが、大木戸はなんと鹿になり牝鹿と仲良く山に去って行ったと言うのだ。
 俄には信じられない元刑事の話に、「私」は衝撃を受ける。鹿になったという話もだが、彼が戦後の平時に殺人を犯したというのも意外な話であった。「私」は戦友の大木戸に、かつて自分と似たものを感じていたのだから。
 納得出来ない「私」は、大木戸の人生を辿るように彼の関係者を巡る旅に出た。だが「私」には心当たりがあったのだ。彼が殺人犯に至る、そのキッカケについて。

 日常がその輝きを示すのは、非日常を前にして。生が輝くのは、死との対比に於いてだ。その端的なる極限が、戦場である。
 死はすぐそこに在り、人殺しは罪ではない。究極の異常。


 「幌馬車」の主人公は、ゴーゴリお得意の、凡人である。
 とある田舎町に騎兵連隊が駐屯することとなった。結果、町は賑わい、元騎兵隊員であった地主・ピファーゴル・ピファーゴロヴィッチ・チェルトクーツキイは大張り切りだ。
 将軍の催した宴会に招かれたチェルトクーツキイは、将軍が馬車を探していることを知り、自身の所有する立派なのをご覧にいれようと見栄を張る。そのついでに明日、自宅で宴会を開き、士官の皆を招待すると言うのだが……。

 見栄張りな凡人の滑稽さや、料理描写の巧みさなどはいかにもゴーゴリなのだが、なんともかんともツマラナイ。ゴーゴリの作品なら他にもっと良いがあると思うんだけどなー。


 「三人の見知らぬ客」はハーディの作。
 粗野な土地に建つ一軒の家。そこでは今日、主人たる羊飼いの二人目の娘の為の洗礼式が行われていた。
 目出度い祝祭に飲めや歌えやの大宴会だが、締まり屋の羊飼いの妻には財布が心配でならない。
 そんな折り、ドアを叩く音が。入って来たのは、見知らぬ男で……。

 ハーディってこんなに面白くなかったっけ、と悩んでしまったくらいに面白くない。
 話の内容自体は結構面白いのに、どうして読み物になるとこんなに笑えないんだ。


シリーズ別:百年文庫|作者別:アンソロジー
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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Theme:読んだ本 | Genre:本・雑誌 |
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