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イギリスドラマ『ホワイトチャペル 終わりなき殺意(シーズン1)』感想:★★☆☆☆

2014.02.22 Sat

ホワイトチャペル シリーズ1[PAL-UK][リージョン2][日本語字幕無]
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 またしてもhuluで見たよ。
 『刑事ヴァランダー』、『時空警察 ライフ・オン・マーズ』に続いてBBC制作の作品。ただBBCも複数に分かれている(?)みたいだけれど。
 各45分、全3話のサックリ見終わる作品。シーズン2以降もあるそうだが、huluにはない。



 2008年、ホワイトチャペルで女性が殺害される事件が起こる。ただの殺人事件ではない。被害者は無残な姿であった。
 事件の解決を任されたのは、順風満帆な出世街道を歩むキャリア、ジョー・チャンドラー(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)。
 初めての殺人捜査に張り切るチャンドラーに対して、彼の部下となった叩き上げの刑事たちの反応は冷たい。お偉方が次々と腰掛けては去っていく様を見てきたせいだ。
 チャンドラーもまた「腰掛け」の一人に過ぎないと見做した彼らは、ベテラン刑事レイ・マイルズ(フィリップ・デイヴィス)を実質的な指揮官と仰ぎ、捜査を開始する。

 一方、切り裂きジャック研究家であるエドワード・バッカン(スティーヴ・ペンバートン)は、今回の殺人者が120年前の伝説的殺人鬼・切り裂きジャックの模倣犯であると確信する。
 その考えを聞いたチャンドラーは賛同するが、マイルズたち部下には鼻も引っ掛けて貰えない。
 それでも上司の権限で次なる殺人が行われるであろう場所に張り込みを行ったところ、予想された通りの事件が起こる。
 切り裂きジャックの再来だ。
 マイルズと同じくチャンドラーの意見を否定していた警察上層部にも動揺が走る。だが殺人を予期しながらも阻止出来なかったとのスキャンダラスな事態を隠すため、報道陣に一切を伏せることが求められるが、しかしどこかから情報が漏れてしまい……。







 21世紀に現れた切り裂きジャックをきっかけとして、19世紀に起こった実際の事件の情報、そしてそれに纏わる未だに解けない謎、そして惨殺死体の衝撃的なビジュアルを提示すること。
 キャリアの若造の空回りするやる気と、現場の叩き上げの刑事たちの反発、そして事件捜査を通して徐々に理解しあう二者を描くこと。
 この二点こそがこのドラマで「魅せたい」ところなんだろうとは思うが、そんなことよりもなによりも、垣間見えるイギリスの階級社会の強固さが一番印象的だった。おそらく制作者は意図していないにも関わらず。

 キャリアと叩き上げがいがみ合うなんてのは、警察モノのお約束だ。だがこのドラマで描かれるそれは、決して交雑することがない。
 日本のドラマではキャリアの父親は叩き上げの刑事でしかも殉職していて、それがキャリアと組むこととなった叩き上げ刑事の同僚で云々なんて展開はありがちだ。ここでは叩き上げの刑事の子供がキャリアへと、階級を違えている。
 2時間ドラマの「おかしな刑事」シリーズは、その世代によって階層が変化した典型であり、叩き上げの刑事である父親とキャリアの娘を描き、娘が父親の上司であるという滑稽さをスパイスとしている。

 アメリカドラマでも現場をずっと捜査してきた地元警察に、FBIが出張ってきて云々の構図はよくある。FBIの捜査陣はエリートなのだから、これもまた一種の階級間闘争とその融和を描いたと見てもいいだろう。
 FBI捜査官の父親がエリートとは限らないのも、日本ドラマと類似している。「ホワイトカラー」シリーズでFBIの知能犯捜査チームを指揮するピーターの父親は大工だ。


 日本でもアメリカでも非キャリアとキャリアの区分は、世代によって越えることが出来る。だがこの『ホワイトチャペル』を見る限りでは、イギリスでは無理としか思えない。
 彼らは、住むところも着るものも食べるものも交際する相手も、全てが違う。まさに別世界の住人だ。
 加えて、ドラマで描かれる上層部の酷さも特筆に値する。さらっと描かれているけれど、何気に酷い。
 自分がかつて手がけた事件の結論がひっくり返されるのを怖れて捜査を妨害してくるキャリアなんて、日本ドラマでよく見るクソ上層部がまだマシに見えるレベルで。

 今回描かれる上層部は、リスクを負う気は一ミリもなく、ことなかれ主義を貫き通す。当初はそちら側の人間であったチャンドラーは、事件解決に拘った結果、その階級から離脱する羽目となる。彼はもうキャリアとは呼べない。



 結局、このドラマで描かれたのは、キャリアと非キャリアの融和ではなく、キャリアが非キャリアへと変貌する様だ。
 マスコミもまさにクソと形容したくなるほどの代物であり、もう色々と大丈夫なのか心底心配になってしまった。
 しかも何が酷いって、そこに問題提起をしたいからそう描いたのではなく、ごく普通のこととして描かれているってことだよ。ドラマの演出ではなくて、実際にこんな感じなんじゃないのかとうっかり疑ってしまったじゃないですかー、やだー。
 ……考えてみればイギリスのこの手の非キャリアとキャリアの衝突モノを見たことがなかったので、他にもこの手のものがないか探す旅に出ます。huluにないかな。


 ちなみに、切り裂きジャックの史実に忠実であろうとしたせいで、ドラマの結末はもやっとしたものになっております。



覚え書き(本以外のあれこれ):海外ドラマ
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Theme:海外ドラマ(欧米) | Genre:テレビ・ラジオ |
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