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イギリスドラマ『刑事ヴァランダー(シーズン2)』感想:★★★★★

2014.02.16 Sun

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 シーズン2のDVD-BOXデザインも、シーズン1とほぼ一緒のやる気のなさで私は悲しい。という訳で連続して『刑事ヴァランダー』の話。
 シーズン1の最終話で「ヴァランダー可哀想」とか言ってたのに、このシーズン2ではもっと可哀想なことになっていたよ。もう止めてあげて、真面目に。
 このシーズン2の最終話のラストシーンはなんだか爽やかな顔してたけど、本当に大丈夫なのかいヴァランダーさん。
 とりあえず早くシーズン3を作ってくださいBBCさん。


 私生活に問題を抱えながらも、一部に折り合いをつけ一部を無視することで何とか暮らすクルト・ヴァランダー。彼が勤務するのはスウェーデンの小都市の警察署だが、その割に深刻な事件が頻発する。
 関係者が語らない・語れない真実を求め、事件の真相を深く烈しく求め続けるヴァランダーが辿り着くのはスウェーデンの抱える闇、そして人間が抱える闇。
 真実が明らかになったとしても、それが人を救うとは限らない。むしろ暴かなくてもよい影に光を当て、醜悪なる存在を直視する羽目になるかもしれない。

 そんなことはヴァランダー自身が一番良く知っている。ならばどうして求めるのか。
 殺された被害者のために? だが被害者が善人だとは限らない。
 混沌を終息させ、一つの真実に終着させるため?
 ――いいやきっと、犯人のためなのだ。人を殺すという重大な判断を下した、追い詰められた人間のために。
 あるいは単に、それがヴァランダーの存在意義だからなのかもしれない。


 今回もシーズンは全3話、各90分。タイトルはそれぞれ、「殺人者の顔」、「笑う男」、「五番目の女」。
 シーズン1のような衝撃的な死体はなかった気がするが、それ以上に精神的に辛い展開が多い。
 一話完結タイプなので、シーズン1を見ていなくとも問題はないと思う。







 第一話「殺人者の顔」の冒頭、クルト(ケネス・ブラナー)の娘リンダ(ジーニー・スパーク)が、彼氏を連れてくる。その彼が移民だと知ったクルトは、己の内に潜む偏見を意識する。
 そんなクルトの元に届いたのは、事件の一報。田舎に暮らす老夫婦が残忍に殺されたのだ。
 夫は既に息絶えていたが、妻はまだ生きていた。彼女が最期に残した切れ切れの言葉は「外国人」と聞こえたが、クルトは確信を持てなかった。
 本当に聞いたのか、あるいは自己の心が聞かせたのか。それにこれほどの事件の犯人が外国人だとマスコミに流れれば、国内に燻っている移民排斥に火が点く。
 そう危惧したクルトが情報を伏せたにも関わらず、犯人が外国人だという情報が漏れてしまう。彼が心配した通りに、無差別な移民殺害事件が起こる。

 罪のない移民を殺したのは誰なのか。情報を漏らした犯人は誰なのか。そして、老夫婦を殺害したのは誰なのか。
 クルトの捜査が始まった。


 密かにあるいはおおっぴらに迫害される移民とて、全員が全員白いわけではない。そこには犯罪者だって混じっている。自国民と同じだ。
 己の中に潜む偏見。公正であろうとすればするほどに、その事実が心を蝕む。己のことが信じられなくなる。
 それでも真摯に事件を追い続けるクルトに捜査された被害者は幸せだなと思う。その姿勢こそが、クルト本人を追い詰めているのだけれど。

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 第一話で人を撃ち殺してしまったクルトは、休職し田舎へと引っ込んでしまった。そんな傷心の彼の元に、旧友が尋ねてくることから幕を上げるのが「笑う男」。
 その男の名はステン。弁護士だ。父親グスタフが先日自動車の事故で亡くなったのだが、その事件に納得がいかないと言うのだ。だからクルトに調べ直して欲しいと。
 クルトは一旦彼を追い返したものの、やはり捨て置いてはおけずに警察署に戻る。そこで彼が知るのは、なんとステンも死んだ、首吊り自殺、との事実であった。
 事故死、自殺と判断された二人の死体に不審な点を見つけたクルトは、罪悪感と共に捜査を開始する。
 
 刑事であることの重圧と、それ故の満足感。刑事ではない自分を受け入れられない。復職出来たよな、と尋ねる元警官の姿が胸に刺さる。
 クルトはまだ職を失ってはいないが、もしも失職した日には彼と同じように恋い焦がれるのだろうか。
 相手に生きる価値があるかどうかを決めるのは自分だ、それは強さなのだと言い切る彼の姿もまた強烈である。

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 シーズン2最終話は「五番目の女」。
 最初に見付かったのは、既に引退し今はバードウォッチングを趣味とする男の死体。彼は地面に設置された複数の竹槍に突き刺されて死んでいた。
 もがいた跡があることから、即死ではない。
 一方、彼の同僚は失踪した花屋の経営者を探していた。
 最初は何の関連もないと思われた二つの事件だが、花屋の経営者の死体が発見されたことから事態が動く。
 そして第三の事件が。実はこれら被害者には、共通点があった。

 クルトの精神状態が更にどん底に落とされる一話。最終的に復活した予兆を見せていたが、立ち直れるような代物だとはとてもとても。
 被害者がクソであるという点はシーズン1の「目くらましの道」と被るが、犯人が至る結末には差があり、本当にこれクルトが可哀想。
 父親の死と妻との別離が確実となったクルトは、果たして新しい人生を前向きに生きることが出来るのだろうか。

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 シーズン2の各話タイトルと、原作小説のタイトルは同一。
 ただし時系列は違うようで、原作では『殺人者の顔』はシリーズ1作目、『笑う男』が4作目、『五番目の女』は6番目。
 原作では『目くらましの道』、『五番目の女』と連続しているのね。まぁ、原作では話の展開がドラマとは違うのかもしれないけれど。




覚え書き(本以外のあれこれ):海外ドラマ
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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