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イギリスドラマ『シャーロック・ホームズの冒険 ハイビジョン・リマスター版(シーズン1)』感想:★★★★☆

2013.12.23 Mon


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 ご存知コナン・ドイルのホームズシリーズを、本家イギリスでグラナダTVがドラマ化したシリーズ。
 NHK BSプレミアムで毎週土曜(正確には日曜)24:30から、吹き替え版を放送中。12月も年の瀬まで放送予定。
 今年放送の最後は12月28日(正確には29日)の「最後の事件」となる予定で、シリーズ2のラストかつホームズの生死が不明となる分岐点の話。
 今回の放送版は「ハイビジョン・リマスター」としか表記がないが、吹き替えに違和感を覚えるシーンがあるので、たぶんきっとノーカット版。



 シーズン1ではホームズシリーズの短篇を原作とし、一話完結型。タイトルこそ『シャーロック・ホームズの冒険』だが、同タイトルの短編集以外に収録された話も原作となっている。
 ホームズとワトソンが出会うこととなる最初の長編『緋色の研究』が今回の映像化には含まれていないため、二人が既に共同生活を始めている時点から1話は始まる。
 ホームズ役はジェレミー・ブレット(日本語吹き替えは露口茂)、ワトソン役はデビッド・バーク(長門裕之)。

 シーズン1の各話タイトルは以下。
・第1話「ボヘミアの醜聞」
・第2話「踊る人形」
・第3話「海軍条約事件」
・第4話「美しき自転車乗り」
・第5話「曲がった男」
・第6話「まだらの紐」
・第7話「青い紅玉」







 道には走り行く馬車、立ち止まって叫ぶ新聞売り、店の中を覗き込む子供たちとそれを追い払う店主。そんなオープニングから始まるこのドラマは、一種の理想のイギリスを体現しており、週末の夜の楽しみとして実に良い。
 ヴィクトリア朝時代の上向きのイギリスの姿は、現在から見ればフィクションの世界のようだ。現在とは全く異なる衣装や馬車などの細かいところまで作りこまれており、それを眺めているだけでも楽しい。
 ブレット演じるホームズは稀代の変人であるがしかし紳士でもあり、偏屈で度し難いがどこか憎めないところのある怪しい魅力を持つ人物となっている。
 彼の相棒にして親友ワトソンも、善良で親しみが湧くけれども少し鈍い男として存在感を有し、近づきがたい雰囲気を持つホームズと見事に好対照となっている。
 ホームズが妙に色っぽいのに対してワトソンは普通のオジサンなのも良い。ホームズに加えて毎回のゲストもまた印象的な人物が多いだけに、シリーズを通して見ることになるワトソンの姿は安心の元だ。
 何気にこのドラマの「基準」を支えているのは、ワトソンなのだろう。ホームズは時折壊れるし。



 第1話「ボヘミアの醜聞」は、いきなりのホームズ失敗談。見事にホームズを出し抜いたアイリーン・アドラーは、女嫌いのホームズにとって例外的に忘れられない女性となる。
 彼女から貰った写真をホームズは机の引き出しに仕舞うのだが、2話以降も引き出しを開ける度にその写真が見え、ホームズが彼女に抱く感情がその後も変わらないことをその都度再確認させられることとなる。
 ホームズに強い印象を残すだけはあり、このアイリーンが船の上で成す行為は爽やかだ。このドラマオリジナルのシーンのおかげで、ホームズの失敗談であるはずの今作の後味も悪くない。
 ホームズに依頼を持ち込むボヘミア王もなかなか「らしく」て素敵だ。ただアイリーンがあまりにも鮮やかな存在であるせいで、彼に対する印象派どうしても二流となってしまうが。

 第2話「踊る人形」は、依頼人の妻に何度も送られる踊る人形の絵がキーとなる一話。この絵の存在感により、独特の雰囲気作りに成功している。
 ホームズの頭脳に付いていけないワトソンのポカーンとした姿も面白い。
 続く第3話は依頼人の情けない姿が見所。他の話にも言えることだが、登場する女性ゲストが美人だ。第4話の依頼人も素敵。彼女なら私もストーキングしたい。


 「あの原作を映像化出来るのか?」と個人的に疑問だった「曲がった男」、「まだらの紐」が第5話・第6話で登場。
 「曲がった男」で重要な役どころとなる、苦難の末に体が曲がってしまった男は一体どうするのだろう。彼が潜り抜ける戦火も一体どう表現bんするんだ? と思っていたら、グラナダ版ホームズは私の疑問を正面から突破して行った。
 あの役を演じた俳優も、彼を別人に変えた過去の戦火の演出も素晴らしい。人も時間も予算もだいぶ掛かっているんじゃないだろうかあの戦争シーン……、なんてどうでもいい心配をしてしまった。

 同じく「これどうするんだろう?」と疑問であった第6話「まだらの紐」も、かなり原作に忠実に映像化されていた。
 そんな確実性の落ちる殺し方を考える殺人犯がいるものかとは思うものの、こうやって映像化されると有り得る気がしてくるから不思議。
 エンドロールの後にホームズ対ヘビのシーンが流れ、驚愕した一作でもある。ヘビは嫌いではないつもりだったが、ちょっと、いや、かなり嫌だった。

 シーズン1最後の「青い紅玉」は、原作よりもかなり強くクリスマス感を盛り込んでの映像化となっている。
 寝起きのホームズが見られる珍しい一話でもある。例え急な事件があったとしても、自分はきっちり着替えてからすやすや眠るワトソンを起こしに行くイメージのあるホームズの、この姿はかなり意外。あと無駄に色気があります、ホームズさん。
 犯人と疑われる男が、クリスマスだからと子供のために少し高いオモチャを買おうとしていたり、生活に困窮している男が妻のために毎月七面鳥資金を積み立てていたりと、なんとも心温まる要素が目白押しである。
 ワトソンも贈り物を山盛り買っていたが、その中にホームズのためのものも入っていたんだろうか。そして一体何を贈るんだワトソンさん。
 ホームズもワトソンに何か贈り物をするのだろうか。


覚え書き(本以外のあれこれ):海外ドラマ
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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