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映画『ウォーム・ボディーズ』感想:★★☆☆☆

2013.10.11 Fri


ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語 (小学館文庫)

アイザック マリオン 小学館 2012-09-06
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by ヨメレバ


 原作があったなんて知らなかった。レビューを見る限りだと、映画化はかなり忠実っぽい。
 ……のは別に良いけれど、なんと言うか、「ゾンビ映画だと思った? 残念! 内臓ポロリもあるラブコメでした!!」的な一作。
 開幕早々主人公たちゾンビが人間を襲撃して脳みそを美味しく頂いちゃったりしてるあたりは確かにゾンビ映画なものの、この映画で言う「ゾンビ」は人間側が勝手に与えた名称であって、その実は……とハッピーエンドへと繋がっていくのがキモ。
 この「ゾンビ」が、インターネットに代表される仮想空間に親しみ、そして今さらにパーソナライズされた個の空間に突入しようとしている現代人に対するメタファーになっているのは面白いが、全体的に「都合良さすぎじゃないか、それは」すぎて、なんだか素直に受け入れられない。



 主人公はゾンビ。気が付いた時にはゾンビと化していた彼は、己がのろのろギクシャクとしか動けないダサイ存在であること、また碌に話すことも眠ることも夢を見ることも出来ない死者であることを、客観的に知っていた。
 今や彼は人間だった頃の記憶も薄れ、自分の名前もRから始まることしか思い出せない有り様なのだ。
 だが欲求はある。人間を喰らいたいとの欲求だ。彼らは人間の脳を摂取することで、被害者の記憶を取り込むことが出来た。その瞬間だけは、彼ら元人間は人間の気分を味わえるのだ。

 Rたちが人間狩りへと出かけた頃、コンクリートの壁に囲まれた人間の住処からボランティアの一団が危険な外に出ようとしていた。
 彼らの目的は医療品。生きるためには、薬が必要なのだ。
 武装した彼らの一団が廃墟と化した研究室から医薬品を漁っている最中、ゾンビ集団が彼らを見つけた。
 敵対する彼らは即座に乱戦となるが、その中でRは、凛々しく戦うジュリーを一目見て恋に落ちてしまうのだった。
 ゾンビと人間の恋。喰らうものと喰らわれるもの。かつて人間だったものと、いまなお人間であるもの。死者と生者。二人はこの絶対的な差を乗り越えることが出来るのだろうか。







 正直この冒頭の、「医薬品求めて危険地域にレッツゴー」する意味が、開幕いきなり分からない。
 「○○の薬を手に入れないと、××が死んでしまうんだ!」な緊迫した状況でもないし、しかもボランティアで外に出るのはもう残りも少ない若者だしさ。
 貴重な若さをそんな無謀な上に重要度も不明な(作中では凄く重要だと言われているけど)任務に使うなよ。兵士には不足してないっぽいし、もう彼らでいいじゃん。
 ジュリーの恋人の死も……、美談みたいになってるけど、冷静に考えると割と酷くないかコレ。そんな死だけが彼を救うとか言われましても。

 あとこの映画での「ゾンビ」の設定もイマイチ分からない。後半でRが「あなたの死因は?」なんて聞かれているけど、彼はゾンビなんだしゾンビに食い残されて感染したに決まってるんじゃ。
 ゾンビが徘徊する外界から戻ったジュリーは感染を疑われたし、Rも冒頭で脳みそを食べ残すとその人間がゾンビになると説明しているし。この死因への質問自体が謎すぎて、モヤモヤしてしまう。どんな状況でゾンビに齧られたかを聞いているのか?
 このモヤモヤがあったせいで、後半になって「ゾンビ」の存在理由が問われ、それが故に最後のハッピーエンドに繋がる流れには、更にモヤモヤしてしまった。
 しかもラストを考えると、気を使ってゾンビにならないように完全無欠に殺してたRって、逆に酷くない?疑惑が浮上してしまうので、そこらへんにフォローください。

 それとガイコツなる存在が謎すぎて。ゾンビが更に人間性を失うとガイコツになる、つまりはゾンビ=元人間、ガイコツ=元ゾンビという構図なのは分かったが、ガイコツが目覚めつつあるゾンビを襲わないのはどうしてなんだろう、自分の顔の皮膚を食べるくらいなんだからそもそも普通のゾンビすら襲撃しても不思議じゃないよな、とか考えはじめると、やっぱり分からない。
 人間、ゾンビ双方のこのガイコツへの無慈悲っぷりには、なんかもう笑ってしまった。Rとジュリーがゾンビと人間という差異を愛と希望で乗り越えたってのに、ガイコツたちには冷たいな!
 ガイコツの設定は不明すぎたが、敵対する二派閥が仲良くなるには、彼ら両方に立ち向かう強大な敵が居ればいいって王道の結果なのだろう。
 ガラスのドームを突き破って飛び降りるくらいにガイコツたちはタフなのに、Rとジュリーが高層階から地上のプールにダイブした後には付いてこないとか、ちょっと都合良さすぎる気がしてならないが。


 他にも「ガイコツは俺たちが防ぐ!」と格好良く宣言したのに、直後にガイコツが防衛網を突破して元気に追いかけてきていたりと、何箇所か「え?」な箇所はあったものの、ニコラス・ホルト演じるRは腐りかけのゾンビの癖に可愛いし、テリーサ・パーマー演じる気の強いヒロイン・ジュリーも活発で凛々しい可愛らしさなので、彼ら二人のロミオとジュリエットっぷりを楽しむだけなら十分。
 主役がゾンビな上にゾンビの癖に恋に落ち、しかもゾンビ視点でストーリーが進むだなんて、なかなか斬新だしね。

 3D版があるんだろうなと思わせるダイナミックな構図、脳みそグチャグチャなスプラッタ、ロミオとジュリエットのパロならやらねばならぬあのシーンなコメディを楽しみつつ、ますますパーソナライズ化が進み、個を深め、共通から遠ざかる現実社会に思いを馳せつつ、一緒に映画を見に来た相手を大切に思うならば、なかなか素晴らしい体験が出来そうだ。
 そんなわけで、グロオッケーな方は彼女・彼氏と一緒にどうでしょう。



 ちなみに私は、一人で見ました。寂しくなってなんかないです本当です。

覚え書き(本に纏わるあれこれ):映画感想
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。



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