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『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上2』感想:★★★★☆

2013.07.30 Tue


ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上2

ブラッドレー・ボンド フィリップ・N・モーゼズ
エンターブレイン 2012-11-30
売り上げランキング : 8329
by ヨメレバ


 第一部第二巻。収録作は以下。

・「パンキチ・ハイウェイ・バーンナウト」(初翻訳)
・「チャブドメイン・カーネイジ」
・「ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ」
・「スシ・ナイト・アット・ザ・バリケード」
・「フジ・サン・ライジング」
・「ジ・アフターマス」
・「ア・カインド・オブ・サツバツ・ナイト」
・「アット・ザ・トリーズナーズヴィル」
・「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」
・「グランス・オブ・マザーカース#1」
・「オウガ・ザ・コールドスティール」


 初翻訳となる「パンキチ・ハイウェイ・バーンナウト」は、ニンジャスレイヤー世界がいかなる環境にあるかを示す一作。
 ナボリ・ドックは元ハッカー。野心に溢れたそれなりに才能のあるハッカーだったのだが、ケチな失敗でヤクザにケジメさせられることとなり、指を一本失ったのだ。
 それを切っ掛けに野心は怖気づき、バイオLAN端子を埋めてハッカーから足を洗ってしまった。
 今のナボリは彼女の家に居候する情けない身の上である。その家とて、高速道路の下にかろうじて立っている有様で、いつ崩壊するか分かったものではない。
 ついに愛する彼女にまで愛想を尽かされそうになったナボリは、上の階の住人スズキの誘いに乗り、再度ヤバイ仕事に乗り出す。

 彼女に殴られてもじっと耐え、美味しいものを食べた感想が「彼女にも食べさせてあげたい」だったりと、情けなくて見得っぱりだけれど良い人なナボリを待ち受ける試練に手に汗握るエピソード。
 最後の最後に幸運が舞い降りた……のだろうか。








 1巻収録の「フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ」でワタナベから、ユカノの行方を知りたければマイニチに連絡を取れと遺言されたニンジャスレイヤーことフジキド。
 その言葉に従った彼がオスモウ・バー「チャブ」を訪れるところから始まるのが、「チャブドメイン・カーネイジ」。
 確かにマイニチはフジキドの恩師の孫娘ユカノについての情報を手に入れていた。だがそこに、ソウカイヤの魔の手が襲い掛かる。
 ユカノを探してネット上を徘徊するマイニチの姿はソウカイヤに目撃されており、更にはユカノとニンジャスレイヤーとの接点から、近いうちにマイニチのいるチャブにニンジャスレイヤーが現れるだろうと予想されていたのだ。
 つまりソウカイヤ側ニンジャの準備は万端。対するニンジャスレイヤーは、虚を付かれた形となったのだ。
 有利な状況の下、ニンジャスレイヤーの首を討ち取らんとソウカイヤのニンジャ・ヴィトリオールのジツ(術)が冴える。

 チャブはオスモウ・バー、つまりは相撲を観戦しながらお酒を楽しむバーなのだが、このオスモウがマッポーの世の中を反映して実に大変な競技に進化を遂げている。
 殺伐って次元じゃないこのオスモウで、勝ち続けている横綱ゴットハンドは何者なのだろうか。
 その殺戮ショーを観戦する人で賑わうチャブは、歴史あるオスモウ・バーだと記述されていたが、この日にその歴史は終焉したんだろうなぁ……。



 「ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ」では、父と子の関係性、そしてネオサイタマの一般市民の命の軽さが明らかとなる。

 今日もネオサイタマには、重金属汚染された雨が降り注ぐ。その不快な湿気が流れ込む室内で、一人の男が悪夢に魘されていた。
 彼の名はフジキド。彼が夢の中で何度も何度も繰り返し見るのは、あの日、妻と子を失った日の出来事だ。どうして彼らを救えなかったのだろう?
 彼を苦しめ続けるその疑問に、答えはない。

 一方、同じネオサイタマにあるサイバーゴス系ジンジャ・クラブ「ヤバイ・オオキイ」は金曜の夜とあって、賑わっていた。
 伝統的な死装束を馬鹿にしたかのような最新ファッションで若者たちがおどろおどろしく踊る中、突如、客たちに動揺が走る。なんと突然、くたびれたサラリマン(サラリーマン)が飛び込んできたのだ!
 この誰にも歓迎されない客を排除するべく警備員たちが殺到するが、サラリマンはカラテを繰り出し次々と彼らをなぎ倒して行く。その様を見た客の一人の顔が、一気に青ざめた。
 その黒帯の草臥れたサラリマンは、彼の父親だったのだ。この息子を連れ戻さんがため、このサラリマンはやって来たのだった。
 サラリマンの意外な強さに、「ヤバイ・オオキイ」は配属されているソウカイヤのニンジャ、スコルピオンに助けを求める。
 流石のカラテ黒帯のサラリマンとて、本物のニンジャには手も足も出ない。一方的な殺戮ショーが開幕しつつあった。
 たまたま潜入していたナンシー・リーが、ニンジャスレイヤーに助けを求めるが応答がない。当然だ。彼はまだ悪夢の中にいるのだから。

 この黒帯のサラリマンが意外なことにフジキドと知り合いだったり、ラストの出来事がマッドサイエンティストなリー先生に新たな発想を与えたりと、今後に影響を及ぼしそうな一話。



 「スシ・ナイト・アット・ザ・バリケード」では、ネオサイタマと中国地方の間にあるトットリーヴィルが舞台となる。
 ニンジャスレイヤー世界ではネオサイタマと中国地方は隣り合っている。どうやら中国地方はネオサイタマの北側にある模様。キョートはちゃんと(?)ネオサイタマの西側である。
 オムラ・インダストリ社は今、この地域に新たなダムを作る計画を立てていた。
 だが計画が実行に移されるとダムの底に沈むことになるトットリーヴィルの住人たちは、計画反対を謳い立ち上がった。オムラの提示した「保証」とやらでは、村に住む老人たちが救われないからだ。
 だが所詮はただの一般人に過ぎない彼らでは巨大企業オムラに立ち向かうことなど不可能だ。その為に反企業体組織「イッキ・ウチコワシ」の力を頼ることとした。
 その狙いは正しく、イッキ・ウチコワシから派遣された二人のエージェントの指導により、住人たちは短期間で立派なレジスタンスへと変貌したのだった。
 だがオムラ・インダストリもこれを黙って見ているはずはない。トットリーヴィルを制圧すべく、オムラ開発のロボット・ニンジャ「モーターヤブ」と、オムラ所属のニンジャ・エクスプロシブが投入されたのだった。
 これにトットリーヴィルとウチコワシのエージェント、ラプチャーとアムニジアが立ち向かうのだが……。

 イッキ・ウチコワシが初登場。そしてユカノの行方も判明。
 しかしながら、これは……一体どう転がるのやら。
 「モーターヤブ」の「ヤブ」が「ヤブ医者」の「ヤブ」と同一だとすれば、オムラは真面目に作る気ないだろ。



 キョートとネオサイタマを結ぶ空路を、普段通りに飛ぶジャンボ・ジェットが舞台となるのが 「フジ・サン・ライジング」。
 客室乗務員に化けて潜入したナンシー・リーは、乗客の一人であるカイヅマ・ショーユ社長のディンタキ・カツマに接触していた。
 ナンシーの調査によれば、カツマが次期社長に指名しようとしている部下はソウカイヤと癒着しており、社長に就任した暁にはカイヅマ・ショーユ社の信用を売り払うことで株で大儲けし、その後にはソウカイヤの手引きでトンズラするつもりなのだ。当然ソウカイヤにもその利益が入る予定だ。
 ナンシーから見せられた証拠に、カツマは憤る。絶対にアイツを社長にはしないと息巻くが、しかしそれはソウカイヤにとっては予想済みの事態であった。
 既にカツマにはソウカイヤのニンジャ・サボターが付けられていた。サボターはソウカイヤの利益のために、カツマにカイズマ・ショーユ社の破滅を招く書類への判子を迫る。従わなければこの旅客機を爆破し、罪のない乗客までをも巻き添えにすると脅すのだった。
 ついに折れるカツマ。これで彼が一代で築き上げたカイヅマ・ショーユ社も終わりかと思われたその時、赤黒い彼が現れる!

 登場の仕方がカッ飛びすぎで、飲んでたお茶が不幸なことになった。どうしてくれるんだ、ニンジャスレイヤー。でもそれ、どこから調達したの?
 ソウカイヤ所属ながら日本文化を蔑視し、その上、性格に難ありすぎなロシア人ニンジャ・サボターのキャラクターが強烈。



 「ジ・アフターマス」は、1巻収録の「サプライズド・ドージョー」直後のお話。
 戦術核バンザイ・ニュークの投下後、ニンジャスレイヤーとその師ドラゴン・ゲンドーゾーがいかに逃れたかについてが明かされる。
 フジキドにとってゲンドーゾーの存在の大きさが分かる一作。

 「フジ・サン・ライジング」でニンジャスレイヤーが使っていたセスナ機は、ここで入手したものなのかな。
 セスナ機ってそんな簡単に操縦出来るものじゃないような……まぁ、ニンジャだし何とかしたんだろう、うん。



 「ア・カインド・オブ・サツバツ・ナイト」で主人公を演じるのは、ニンジャスレイヤーに狩られるソウカイヤのニンジャ、レオパルド。
 ネオサイタマではチャメシ・インシデントな強盗団の一員に過ぎなかった彼は、ある日ニンジャソウルに憑依されニンジャとなった。
 彼はまさに生まれ変わったような心境であった。今までにない力を手に入れ、彼は有頂天となった。
 だが世はマッポー。そんな勘違いなど長く続くはずもなかった。万能感に溢れ欲望のままに活動していたレオパルドの元に、ついにソウカイヤのニンジャがスカウトに訪れたのだ。その圧倒的な力。
 レオパルドの万能感は崩れた。その出来事以降、彼はソウカイヤの末端ニンジャとして地道に働くことを選んだ。
 それなのに今日、レオパルドは運悪くニンジャスレイヤーと遭遇してしまったのだ。

 レオパルトも悪人であるのは確かだが、それにしたってニンジャスレイヤーが怖い。名に恥じぬ理不尽さ。
 ネオサイタマの治安もなかなかに酷いが、犯罪を取り締まる側のマッポもなかなか人間性に難がありすぎ。
 でもこれだけ治安が悪ければ、強引かつ容赦のない捜査方法になってしまうのも当然……なのかもしれない。



 「スシ・ナイト・アット・ザ・バリケード」では、弱い者のために立ち上がる正義の味方の如く見えたイッキ・ウチコワシが、新たな側面を見せるのが、「アット・ザ・トリーズナーズヴィル」。

 ニンジャスレイヤーは今、イッキ・ウチコワシの一員として、彼らが行う任務に参加していた。
 彼の師ドラゴン・ゲンドーソーの忘れ形見のユカノ、今は記憶を失いアムニジアを名乗る、がウチコワシの一員となっているからだ。
 彼女が信じるイッキ・ウチコワシとは果たしていかなる組織なのだろうか? ユカノが身を寄せるに相応しい連中なのか? それを確かめるべく、ニンジャスレイヤーはやって来たのだった。
 イッキ・ウチコワシが今回狙うのは、ネオサイタマから郊外へと向かう輸送新幹線。果たしてその積荷は……金と高価なマグロ粉末、そして、ネオサイタマの裕福層に属する子どもたちであった。
 それを見たイッキ・ウチコワシのエージェント・フリックショットはなんと!

 まさにマッポーの世の中と言えども何だかなー。
 漂う閉塞感に苛立ちそれを既存勢力に叩きつける様は、分からないでもないけど、分からない。
 まぁこの手の組織は、末端だけが理想を信じていて、その実幹部は理想を隠れ蓑に甘い蜜を吸っているってのがお約束だけれど、このイッキ・ウチコワシも幹部層には別の意図がありそうで。



 「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」では、ヤモト・コキが再登場。ヤモト=サン、待ってたよ!

 1巻収録の「ラスト・ガール・スタンディング」に於いてニンジャとなったヤモトは、ソウカイヤからの執拗な追跡に苦しめられていた。
 つい最近までただの高校生に過ぎなかった彼女には、憑依ニンジであるシ・ニンジャのジツしか頼るものがない。しかしそのジツも今やソウカイヤの知るところであり、対応策が用意される有様だ。
 このままではそう長いこと逃げられない。逃走劇の終焉は、つまり、死だ。

 死の接近を感じる人物がもう一人。彼の名はシルバーカラス。その体は病魔に冒されていた。
 新型兵器の実用面をテストするとの名目で、今までツジギリを仕事としてきたシルバーカラスは、突然示された「終わり」を前に途方に暮れていた。
 散々人を殺して来た彼なのに、だが残り僅かな自分の命をどう扱って良いのか、分からないのだ。
 そんなある日、シルバーカラスはヤモトと出会い……。

 「ニンジャも病死するんだ!」との衝撃のエピソード。
 トモダチが出来たと思ったらすぐお別れ、恩人に恵まれたと思ったのにまさかの対峙と、ヤモト=サンも色々と大変である。
 でもまぁ危ないところを複数回他人に助けられているあたり、強運の持ち主ではあるんだろう。
 ヤモトはシルバーカラスのおかげで生を手に入れ、シルバーカラスはヤモトのおかげで死へと赴くことが出来て、お互いに良かった……んだろうな。



 「グランス・オブ・マザーカース#1」は、タイトルの通りに今回だけでは完結しないエピソード。
 ニンジャスレイヤーは突如路地で老婆に声を掛けられる。無視しようとしたニンジャスレイヤーではあったが、彼の身に宿るニンジャソウルの名を言い当てられ、その足が止まる。
 彼女は名乗った。バーバガヤ、と。
 先ほどまで小柄だったはずのその身長は、いつの間にか見上げるばかりの巨躯へと変わっていた。
 一体彼女は何者なのであろうか?
 混乱するニンジャスレイヤーが見上げた空は、もはや路地裏のそれではなかった。周囲は黒に緑の格子模様、そして空に浮かぶのは黄金の構造物。
 一方、先ほどまでニンジャスレイヤーと行動を共にしていたナンシーは、彼がネットワークにログインしていることに気が付く。しかもその発信IPは存在しないはずの888.888.888.888。
 疑問を覚えたナンシーは、ネット上のニンジャスレイヤーの元へと急ぐ。

 なんか重要なエピソードになるんだろうなぁ、とは思うものの、今の時点では謎だらけ。
 このバーバガヤは味方なのかな。



 2巻ラストは「オウガ・ザ・コールドスティール」。
 ニンジャスレイヤーが愛用するマキビシやフックロープは、ドウグ社で調達したものだ。
 江戸時代から綿々と命脈を保ってきたドウグ社がその一見貧弱な暖簾を構えるのは、創業以来変わらずオオヌギ・ジャンク・クラスター・ヤード。
 だがその歴史あるオオヌギ・ジャンク・クラスター・ヤードは、今、立ち退きを迫られていた。

 注文していたとある品物を受け取るべくニンジャスレイヤーがドウグ社を訪れたのと時を同じくして、立ち退きを迫るオムラ・インダストリ社が強引な手に出た。
 「モーターヤブ」の後続機「モータードクロ」のデモンストレーションを兼ねて、この地域の制圧に乗り出したのだ。
 無慈悲な攻撃を加えるモータードクロ、そのコンセプトの提案者はソウカイヤの首領ラオモト・カンであり、そして実際の開発者であるマキノはなんとドウグ社の社長サブロの息子で……。

 さすがに途中でこのロボットがロクなもんじゃないことには気がつけよ、とは思うものの、マキノが迎える結末をインガオーホーとは言いにくい。
 このドウグ社の今後も気になるところ。


テーマ別:忍者|出版社別:エンターブレイン
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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 ヤモト=サンが登場する「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」と、「フジ・サン・ライジング」でのニンジャスレイヤーのエントリーの仕方がインパクトありすぎな一冊でした。

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