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映画『悪魔の美しさ』感想:★★★☆☆

2013.07.14 Sun


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 邦題は結末に対する風刺なのだろうか。

 老博士ファウストは、人生を学問に捧げた人物として尊敬を集めていた。
 けれどファウスト自身は老年を迎えた己に絶望を抱いていた。人生の残りは少ない。それに比べて成し遂げられたことは、僅かだ。
 そんな老博士の魂を狙って悪魔が囁きかける。彼が垂らす餌は「若さ」。書斎と実験室に閉じこもり、無益に垂れ流した時間を返してやろうと言うのだ。
 抵抗するも虚しく、結局は己の欲に負けたファウスト。だが上手く立ち回った彼は、魂を巡るメフィストフェレスとの致命的な契約を避けることには成功した。
 若返ったファウストは、生の喜びに満たされる。ジプシーの旅回り一座の若い娘と出会い、恋に落ちたまでは良かったものの、家に金を取りに戻ったことでファウスト博士の失踪と強盗の犯人とされてしまう。
 それも当然、老博士ファウストとファウスト邸に現れた若者とが同一人物だなどと、一体誰が想像しよう?








 ファウスト伝説を下敷きにした本作ではあるが、登場するメフィストフェレスは自身を「二流の悪魔」と呼ぶ。
 その認識は正しい。ファウストの魂をなかなか得られず、ルシファーに意見を仰ぐところなど、いかにも二流である。
 その上に、間抜けなラストシーンはメフィストフェレスなる悪魔のくだらなさと同時に人間の恐ろしさ照らし、対してファウストが得た若さを輝かせる。


 お調子者で脇が甘いものの、悪魔としての領分をしっかりと有しているのがメフィストフェレスだと個人的には思っていたので、この映画の彼にはガッカリだ。
 だがファウスト博士が財政逼迫に苦しむ国王から錬金術を望まれていたり、ファウスト博士と入れ替わったメフィストフェレスの力により砂から金を生成し国庫を潤すくだりは、ゲーテ版ファウストの第二部に沿っていてなかなかに良い。
 それにこの映画ではマルグリットがそう不幸でもなく、ファウストの行いもそこまで非道でもない。
 故にラストシーンでの彼ら二人の処遇にはそう不満もないのだが、その分の辻褄合わせを全てメフィストフェレスが担うこととなり、その結果、二流の悪魔に転落してしまったのだろうが。

 1949年の古い映画だが、白黒ながらも映像が凝っていてなかなか面白かった。
 メフィストフェレスがルシファーに話しかけるシーンの不気味さは、ルシファー自身は声も姿も見せないにも関わらず、彼の恐ろしさを示しており素晴らしい。


テーマ別:ファウスト|覚え書き(本に纏わるあれこれ):映画感想
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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 TSUTAYAディスカスで借りたが、再生ボタンを押すまでここまで古い映画だと知らなかった。Amazonにも公式なジャケット画像がないという素晴らしさ。
 折角DVDで出し直したなら、もうちょっとこう宣伝と言うか、色々頑張って欲しいぞ。

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