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『世界名著梗概叢書 第3編』感想:★★★★★

2013.04.16 Tue




 国立国会図書館デジタル化資料から読んだ。
 ソログープの「白犬」が岩波文庫の『かくれんぼ・毒の園 その他』で読めるようになって嬉しいと以前に書いたが、既にここからなら無料で読めたのでありました。もっと早くに気がつけば良かった。

 このデジタル化資料は館内限定公開が多いので真面目に調べたことがなかったのだが、ソログープではこの『世界名著梗概叢書 第3編』収録の「白犬」の他に、長編『創造される伝説』の第一部「血の滴」、室生犀星の『新らしい詩とその作り方』から詩「孤獨」が読めます(312-314p, コマ番号170-171)。
 ちなみに『創造される伝説』の第二部以降は未だに日本語になったことはない模様。


 辿り着く方法は、国立国会図書館のサイト上部の「電子図書館」をクリック→「国立国会図書館デジタル化資料」をクリック→検索窓に「ソログープ」と入れて検索を押せばヒットするので後はご自由にどうぞ。









 完全に本の話から脱線してしまったが、この「世界名著梗概叢書」は名前の通りに名著の概略を紹介するためのシリーズらしい。なのに今回の第3編は短編が省略されることなく四編収録されている。

 収録作品は以下。
・「外套」 ゴーゴリ
・「藥屋の妻」 チエホフ(チェーホフ)
・「彼女の戀人」 ゴルキー(ゴーリキー)
・「白犬」 ソログープ

 訳者(文献書院訳編表記になっており、具体的に誰が編集・翻訳したのかは不明)が序説で明かしている意図によると、これら四人は「露西亞文學中の最も特色ある(p.1)」作家であるという。
 彼らはロシアを代表するとまでは言えずとも、ロシアらしさを伝えていると訳者は言う。泥臭く、木すら凍る寒さの下、それでいて生気に溢れた広大なる大地にしか出現しない作品であると言う。

 確かにどれもが大地に、またそれとは全くの正反対に体制側によって抑圧された、彼の国の性格を現しているように思える。
 誰もが完璧とはほど遠く、不満とやるせなさを抱えながらも、それでも生きる登場人物たちの姿は割り切れずにいつまでも喉に張り付く。
 そのくせに最後にソログープの「白犬」で、変身への願望とその顛末を描いて終わるのだから、これはなかなかに編集者はやり手である。誰だかサッパリ分からないが。
 直前が「彼女の恋人」なのが実に酷い。ずるい。


 更に編者は序説で、かの四人の作家の中でも特に日本語の翻訳機会に恵まれていない短編作品を選んで翻訳したと記している。
 現在では事情がどうなっているのか私は知らないが、こうやってデジタル化され誰でも読めるようになったことを訳者は喜んでくれていると勝手に想像する。
 ただ読む前に一つ言っておくが、ゴーゴリの「外套」、最後の二ページほどが欠けているので、結末不明となっている。私は知らずに読み最後に悶絶したので、お伝えしておく次第。
 ……ところで、この作品が読める手軽な本はありませんかね?


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 序説でゴルキー(ゴーリキー)に関して「十九世紀の最初の十年に活躍した」と書いてあるけれど、これたぶん二十世紀の間違いだよね。
 そうじゃないとゴーリキー生まれてないよう……。それとももしかして、このゴルキーはゴーリキーではなく別の人のことなのか?

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