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映画『ミステリーズ 運命のリスボン』感想:★★★☆☆

2012.12.02 Sun


パンフレット


 声高につまらないと言う気にはならないが、かといって面白いと言い切れるわけでもない、何とも形容し難い映画。
 ただ4時間半もの上映時間が気にならなかったのだから、実は凄く面白かったのかもしれない。

 なのにどうしてこんな微妙な気持ちになるかと言えば、映画の行き着いた先が、つまるところ「タマネギの皮を剥いてはいけない」だったとしか私には判断出来なかったからなのだろう。
 ペロペロと皮を剥く姿を4時間以上も見続けて、最後が「タマネギ無くなりました」なのだから、もうどういう顔をして良いのやら。
 けれど、どこまでが現実だったのか、どこからが空想だったのかもあやふやで、つまるところ、どう解釈するも観客次第な潔さは評価したい。
 そのせいで、私のような「ちょっと夢も希望もなさすぎやしませんか」な人間にかかると、「タマネギの皮を剥き続けていたら、タマネギ消失しました」という上記の解釈に落ち着いてしまっているが、違う人から話を聞けば、また全く違う解釈が聞けそうでもある。

 つまりは、是非一度ご覧下さい、ってことで。
 前篇後篇合わせて4時間半だけど。1,800円じゃ絶対に見れないけれど。そもそも公式HPからして上映館へのリンクが間違っているという、やる気のなさだけど。
 ……日本でDVDちゃんと発売されるかな。
 


 物語は、姓を持たないただの「ジョアン」を主人公として始まる。時代は内戦下にあるポルトガル。
 ディニス神父の修道院で孤児として暮らすジョアンは、自身の両親も生まれをも知らぬ、世界に一人きりの子供であった。
 同じ修道院で暮らす子供に、そんな自分の境遇を嘲られたことから喧嘩に発展し、ジョアンは頭に強打を受けて倒れてしまう。
 ベッドで意識が朦朧とした状態のジョアンが見たのは、ディニス神父と見知らぬけれども見覚えのある女性の姿、そしてベッドと向かい合う形で置かれた舞台の形をした紙芝居の台であった。








 この紙芝居による演出を挟みながら、以後映画は進行していく。
 ジョアンを見舞いに来た女性こそ、彼の母親バルバラ伯爵夫人であった。だがジョアンの父親はバルバラ伯爵ではない。彼は伯爵夫人が結婚前に密かに産んだ子なのだ。
 それが発覚して以降、夫人は夫に監禁される生活を送っていた。

 自分の生い立ちを知らずに、生きることは出来ない。過去のない人間など、いない。
 ジョアンは自分の生い立ちを知るために、過去を探る。それは同時にディニス神父の、その周囲の人間達の過去を明らかにする旅でもあった。
 己の生まれを知ったジョアンは、以降、彼の父親の名であるペドロ・ダ・シルヴァを名乗る。
 ジョアンの母親、バルバラ伯爵夫人にも結婚前の名前、アンジュラ・ド・リマ、があった。
 それはディニス神父も同様に、彼にもまた過ぎ去った過去と名前が、更に彼の生誕とその両親にも秘密があったのだ。
 結婚、恋愛、憎悪、友情。数多の名前、過ぎゆく時間、変わりゆく関係と、けれども決して消えない過去が産むその縁。

 ジョアンを巡る過去は彼をペドロにし、そして全てが明らかになった後に、彼をまたジョアン、姓を持たないただのジョアンに戻す。
 円環は閉じられ、全てはあるべき場所に戻るのだ。いや、何も、結局は何も変わっていないのかもしれない。
 全てを解くことは、全てを失うことと同義でもある。謎が無くなった先に、それでもまだ生きるためには、新たな目標が、意義が、必要なのだ。
 
 ジョアンが見つめ続ける舞台を模した紙芝居の台座。
 その中で展開された物語は真実なのか、それとも彼の見たただの夢なのか。
 謎は解かれ全てが明らかになると共に、その当初の謎の存在そのものが揺らぐ。
 ベッドの上のジョアンが見たのは、彼の夢であると共に現実、だ。彼は結局はただのジョアン、世界に一人きりのジョアンでしかない。



 数多の登場人物たちが交互に入り乱れながら、綺麗に人間関係を構築している様、またその謎解きの手法は見事。
 ただ流石にバルバラ伯爵の愛人であったエウジェニアが、アルベルトと結婚するのには無理を感じた。いつの間に出会って、そして何が良くてアルベルトは彼女と結婚したんだよ。
 更にアルベルトの過去の所業もそう悪いとも思えない。エリーズさんの逆恨みが酷すぎる上に、そこまで執念を燃やす理由が理解出来ない。

 ただここいら辺は時間的な無理が出たのかな、4時間半あるとは言えやっぱり足りない、と思えなくもないので、早く原作の日本語訳をどこかから出して頂けると。
 売れるかと問われれば、確実に無理な気しかしないけどさ。でも結構評判良いらしいし、東京創元社さんか国書刊行会から出ないかなー。


覚え書き(本に纏わるあれこれ):映画感想
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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 この映画は、先週テアトル梅田まで見に行ったのでした。
 公式HPはコチラ→http://www.ttcg.jp/theatre_umeda/

 梅田LOFTの下、地下一階にある映画館。でもLOFTの中からはエスカレーターでは無理でエレベーターか、もしくはLOFT外側の階段から行くしか方法がない、

映画館はこんなところ


 その外階段から見たテアトル梅田が上の写真。
 2スクリーンとこじんまりとした、ちゃんと経営が成り立っているのか気になる映画館。
 この『ミステリーズ』も確実に赤字だろコレ、な客入りでございました。

 席ガラガラなのに、どうして私の両脇はキッチリ埋まってるんだ? と思ったが、ネットで買ったせいだった。

ネット予約の罠


 オンラインチケット予約が可能なのは、この写真のグレーで塗ってある座席のみだったらしい。
 予約までする人間が狙う席なんて決まっているわけで、お陰様で私の周囲だけ人口率が高いという嬉しくない状態になってしまいましたとも。

 今後はネットじゃなく、早めに行って席を確保した方が賢い気がするよ。
 でも早めに行くと映画上映までの時間で散財しちゃうから嫌なんだよな……。上がLOFTとか、しこたま買い込む未来しか見えない。

 外階段の近くに設置されていたLOFTのロゴが格好良かったのでパチリ。
 知らない間にこの周囲も色々と施設が出来て、賑わっていた。
 前はLOFTしかなかったのに。浦島太郎のような気分。

真上にはLoftのロゴ


 このロゴの奥手には、以前から変わらず毎日放送局が。

奥にはMBS


 折角なので、接近して見上げてみた。

ついでなので、見上げてみた


 大阪府民なのに、お上りさんのようだ!
 ただこの立体的なアングルを3DSで3D写真として撮って見たかっただけなんだよ。
 折角撮ったから、3D写真を上げようと思ったのに、fc2じゃmpo拡張子はアップロード出来ないから断念。

 3DSはあの値段で、しかもただのゲーム機なのに3D写真が撮れるのが素晴らしい。
 任天堂は自分のところの携帯機は子供が初めて持つカメラでもあると認識しているそうだが、そうなると今のお子様の初カメラは3Dが撮れる機能搭載ということに。凄いな。
 私なんてカメラ機能(当然ながら2Dの)が付いた携帯欲しさに、キャリアをJ-Phoneに変えたと言うのに。何年前の話だよ状態だけど。
 ワンセグ携帯にも当然飛びついたわ。こうやって思い返すと、割と新しい物が好きなんだな、私。
 どちらもSHARPの携帯だったのに、今となってはSHARPさんが死にそうだよ。
 iPhone3GSを未だに使ってる身としては、良さそうなのをSoftbankで出してくれたら、乗り換えるよ。早く。
 正直なところ、もうiPhoneというかスマフォいややねん。こんなに頻繁に画面を割りたくなった携帯、今までにないわ。

 それにしても、「3Dがウリとか正気か任天堂!」なんて思っていてスイマセンでした。素晴らしいです、コレ。
 LLなのに毎日持ち運んではニヤニヤしています。
 でも3Dの素晴らしさを初めて認識させてくれたのが携帯ゲーム機って時点で、他の家電メーカーは何やってんだろうね。そう言えば画面タッチを最初に味わわせてくれたのも任天堂だっけ。
 ……あれ、このオモチャ屋さん、実は革新の最先端走っているんじゃ。

 3Dは素晴らしいけれど、でも3D映画でメガネ掛けさせられるのはナイと未だに思ってはいる。
 メガネないと字幕読めない私はメガネonメガネになるからさ。そんなギャグするために、追加料金払ってまで3D映画見たくないです。
 大きな画面で裸眼3Dが無理な技術だとは何となく分かるけれど、それでも嫌だ。

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