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映画『推理作家ポー 最期の5日間』感想:★☆☆☆☆

2012.11.17 Sat


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 正直なところ期待値が低すぎたので、実はショックを受けてはいなかったりする。
 脚本や監督がポーのことが好きなのは伝わってくる。が、そういう場合にありがちな、部分部分を忠実に作った結果、全体としてチグハグになってしまった印象。
 この映画のおかげでポーの作品を色々読んでみようと思っただけで、私個人的には成功だが、映画単独で見ると正直ちょっと。
 この映画を見るのに1,800円は、普通の人には高いと思われること請け合い。ポーの作品愛好家なら、まぁ、何とか納得して頂けるかな。
 ちなみに、R15指定。



 連続殺人の幕は、女の悲鳴で切って落とされた。
 その声を聞きつけた警官たちが突入しようとしたところ、内側から微かに届いたのは誰かが鍵を掛ける音。
 犯人は中にいるに違いない、とドアを蹴破るも、そこには既に生きた人間の姿はなかった。あったのはただ惨殺され、今や悲鳴も上げられぬ女の成れの果てのみ。
 しかも奇妙なことに、窓は釘で封印されており、部屋は完全なる密室なのだ。けれども、どこにも犯人の姿はない。一体どこから逃げたのか?
 誰もが疑問に思う中、煙突からまだ幼い娘の死体もが発見される。先の女の娘だ。少女は何と煙突に下から逆さまの状態で詰め込まれていた。








 警官達が言葉を失う中、この事件の指揮を任されたフィールズ刑事が現場へと現れる。
 刃物で滅多切りにされた母親と、煙突に詰め込まれた娘。そして、釘で留められた一見封印されたように見える窓。
 既視感を覚えたフィールズが窓を丹念に調べたところ、それが秘密のバネ仕掛けで開閉出来ることが判明した。
 フィールズは確信する。確かに同じような事件を知っている。けれどもそれは架空の、小説の中の出来事だったはず。
 かくして、その架空を描いた作家こそがポーであった。

 一方のポーは、プライドだけは売るほどあるものの金はさっぱりない。恋人エミリーとの仲も彼女の父親に反対されており、前途洋々とはほど遠い。
 そのストレスのせいか、彼の酒への耽溺は深まるばかり。
 そんな彼の元に、フィールズが現れる。
 彼は先の母娘殺人事件がポーの小説「モルグ街の殺人」と類似していたことから、ポーを容疑者として考えたのだ。

 だが事件は一件では終わらなかった。
 三人目の犠牲者は、ポーとかつて新聞紙上で激しく対立したグリズウォルド。彼の胴体は振り子の先に付けられた大きな刃物で切断されていた。
 ポーの作品「落とし穴と振り子」の模倣だ。
 その現場に残されていた赤い仮面から、ポーは次の犯行は「赤き死の仮面」を倣って行われると考える。
 「赤き死の仮面」は街が疫病で苦しむ中、城の中に閉じこもって災厄を逃れた貴族達が仮面舞踏会を開いている最中に、疫病を示す赤い仮面と屍衣を纏った身元不明の人物が現れ、死をもたらすという内容だ。
 折しもそれは、ポーの恋人エミリーの父親が仮面舞踏会を催す直前のことであった。

 舞踏会に入り込んだ警官達とポーらは、赤い仮面あるいは屍衣姿の人物の登場を警戒していたが、しかし実際に現れたのは、なんと馬!
 混乱する場内。その隙に攫ったエミリーの命を賭の対象として、ポーの心酔者である猟奇殺人犯はポーに勝負を吹っかけるのだった。
 ポーの描いた架空でしかない小説を模倣する自分を出し抜いて、架空を産み出した主であるポーがエミリーの居所を探し出されば、ポーの勝ち。けれど、もしもポーが負ければエミリーの命は当然……。
 ただし、犯人はポーに条件を出した。
 今後も彼が犯し続ける殺人事件を元に小説を書き、それを新聞に載せること。それが素晴らしいものであるならば、犯行現場にエミリーの居所に繋がるヒントを残してやろうというのだ。
 かくして、虚構が生んだ犯人と、その虚構の大元であるポーの対決が――現実の殺人事件と、そこから描かれる虚構、そして一人の人間の命という、虚実が何重にも入り交じる対決が――始まった。



 と、割と面白そうなフリで始まるこの映画。
 のっけから「モルグ街の殺人」、「落とし穴と振り子」、「赤き死の仮面」、「メッツェンガーシュタイン」と矢継ぎ早にポーの小説モチーフが見られる。
 ただ「落とし穴と振り子」をモチーフにするなら、振り子はあんなスピードで落ちてきちゃ駄目だろう……。もっとじっくりねっとり嫌がらせしないと。それと落とし穴はどこに行った。
 「赤き死の仮面」模倣かと思わせておいて、そこに「メッツェンガーシュタイン」を連想させる黒馬が登場するあたりは、とても良い。意表を突かれた。衣装も素敵だ。

 が、フィールズ刑事の存在が合わない。
 凄まじく横暴に強権的に捜査を行うくせに、その成果と言えばサッパリだし、せっかく幻想的でおどろおどろしい雰囲気作りに成功しているのに、彼の筋肉ムキムキの逞しさは全てを破壊する。
 フィールズの犯人を逮捕したい、エミリーを救いたいと願う熱血漢で真っ当な面と、権力を振りかざして上演中の舞台に捜査に押し入る面が、私の中で一人にまとまらない。
 しかも元々感情面の波が激しい上に、恋人が攫われたことで恐慌に陥っているポーに対して冷静さを見せ、頭脳派かと思わせておいての、終盤の怪我をおして気合いだけで現場に戻ろうとする肉体派っぷりもチグハグ。

 ポーの小説を根底におくならば、刑事を有能で親切な人物に描くことは綺麗に諦めてしまえば良かったのに。
 プライドだけは高い使えない馬鹿、ポーに協力を乞うが彼に反感を抱いてる男くらいの設定にして、劇中でポーの必死さに打たれてやや態度が変わり、最後にポーの命がけのヒントという瞬間活性剤により、無能な刑事が一発逆転!
 ……くらいで良かったよ。
 その後に、手柄を褒められた刑事がポーの貢献を隠して、全て自分の能力故なんて放言するとか。
 でも小心者の彼は一応ポーの墓に花ぐらいは置いてくれて、けれど真実を知る人間は彼以外にはおらず、ポーは誰の賞賛も得られずに墓場に惨めに埋められている、とか。
 その手の間抜け刑事をこそ、期待したのに。まぁ、キャスト見た時点で「ないな」と思ってましたけど。

 けれど本当に、どうしてポーと組む刑事をああいう性格設定にしたのか、正直理解出来ない。
 しかもエンディングのあのオッシャレーでスタイリッシュな映像は何?
 あれ単体だけを見ればなかなか良いとは思ったけど、散々怪奇とグロテスクを演出しておいて、あれはないよ。オシャレしたいなら、冒頭からやれよ。おどろおどろしい雰囲気を作りたいなら、最後までやれよ。
 折角、前半部分のポー小説をモチーフにした部分は良い出来だったのに。平衡感覚を失って吐きそうになる映像アングルも良かったよ。
 なのに、何故、本当に何故。
 カラスやアライグマ、心臓と言った小道具も良かったのに。ちゃんと早すぎる埋葬もされてたし。なのに。


 ところで、最初の殺人で殺された娘の首に残っていた「大きな手」の跡の謎は解明されてたっけ?
 それと窓が隠しバネで開けられるのは分かったが、そこからどうやって逃げたのかに関して綺麗さっぱりスルーしたまま終わってたような。
 「こんな犯人ってないよ!」と思わせられた「モルグ街の殺人」に、今度こそ真っ当なオチが付くと期待してただけに、そこも残念。


覚え書き(本に纏わるあれこれ):映画感想
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


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 この『推理作家ポー 最期の5日間』は、大阪シティステーションシネマで見て来た。
 ギリギリすぎて、1日1回上映(しかもナイトのみ)になっていた。

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 阪急方面からJR大阪駅に向かうと、ちょうど正面にルクアが。
 暫く来ない間に、すっかりクリスマス仕様になっていた。結構豪華。
 残念ながら私の身長が足りなさすぎて、入り口の綺麗な飾りはちっとも画面に入っていないが。
 ちなみに右側に映っているのは、梅田ヨドバシカメラ。

 そのまま左目にルクアの入り口を、右手にヨドバシを見ながら直進すれば、エレベータが左手に登場。

20121116-05.jpg


 これに乗って最上階まで行けば、そこが大阪シティステーションシネマ。
 平日のナイトとは言え予想外に人が少なく、40分程度前に座席指定をお願いしたら2つしか埋まっていない選びたい放題状態で咽せる。
 結局、あの回は10人も入ってないんじゃなかろうか。こんなに客の居ない上映は、私が高校生の頃に体験した自分と友人たち3人ぽっちの上映会以来だ。
 大丈夫か、この映画館。それとも平日の夜は、どこもこんなもん?

 既に『推理作家ポー』は一番小さい箱に移動させられていたが、それでも画面が大きくて、割と真面目に感動する。
 しかも座席の前後でも傾斜が大きめだから、前の席の人がとてつもなく姿勢の良いタイプでも問題なさそう。
 まぁ、前の席どころかきれいさっぱり席空いてたので、実際がどうかは知らないが。

 大阪シティステーションシネマで販売されているキャラメル味のポップコーンは、特別美味しくも不味くもなかったが、チーズの乗ったホットドッグは予想外に美味しかった。
 平日夜は人も少ないようだし、けれどアクセスは上々だし、スクリーンもなかなか良さげだしで、この映画館の愛用者になろうかと思う。

20121116-07.jpg


 と言うわけで、見る気のある映画の前売り券を買ってきた。
 『レ・ミゼラブル』と『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』。
 前者には「明日への希望を灯すLEDキャンドル」が、後者にはラドクリフくんのポスターカード4枚が付いてきた。
 『レ・ミゼラブル』の前売り券に付いてくるキャンドルは、フランス国旗と同じく全三色。私は1枚しか買わなかったので1つしか貰えなかったが、2枚買うとライトは三色セットで貰えるそうだ。
 割と良い出来映えなので、三色セットが欲しかった。

 ただ、前売り買ってから知ったけど、この映画、歌うのね。てっきり普通の映画かとばかり。
 プロデューサーが同じ『オペラ座の怪人』も映画館で見たけれど、途中で10分くらい前後不覚に陥ったのに大丈夫だろうか、私。
 でも歌うとテンポ悪くなるよなぁ。映画『レ・ミゼラブル』は原作のどこからどこまでやる予定なんだ。原作も長いんでしょうに……。
 映画行く前に、読むか。

 『ウーマン・イン・ブラック』も、映画を見に行く前に読みたいので、積ん読タワーの随分下に生き埋めにした記憶のある原作本を発掘する予定。
 ただし、下の方とは分かっても、どこら辺に埋めたかまでは記憶にない。

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