RSS|archives|admin


<<緑を買いに行って黄色が増えた:購入履歴・新本編71 | ホーム | みるみる減るのは財布の中身と睡眠時間:購入履歴・新本編70>>

スポンサーサイト

--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


Category:スポンサー広告 | Comment(-) | Trackback(-) | top↑ |

魅惑のオペラ第23巻『愛の妙薬』感想:★★★☆☆

2012.11.03 Sat


魅惑のオペラ 第23巻 愛の妙薬 (小学館DVD BOOK)

ドニゼッティ 小学館 2009-12-15
売り上げランキング : 366255
by ヨメレバ


 オペラは悲劇ばかりじゃない、と言うわけでもないがドニゼッティの『愛の妙薬』。
 村の農場主の娘で多少鼻持ちならないところもありつつも美しくもてるアディーナと、彼女を愛する純朴で素直ながら冴えないネモリーノの恋物語。
 追われるとからかいながら逃げるくせに、相手が引くと躍起になるアディーナのリアリティあふれる性格が好きになれないと、実に辛い。

 付属のそれなりの厚みのあるカラーの冊子には、あらすじや対訳に加えて劇場案内その他もあり、なかなかに充実。
 ただ、対訳とDVDの日本語字幕には誤差どころか一箇所はまるっきり意味が逆になっている謎が。

 DVDに収められているのは、2002年8月マチェラータ音楽祭でのライヴ。
 キャストはアディーナ:ヴァレリア・エスポジド(ソプラノ)、ネモリーノ:アキレス・マチャード(テノール)、ベルコーレ:エリンコ・マッルッチ(バリトン)、ドゥルカマーラ:アーウィン・シュロット(バス)、ジャンネッタ:ロベルタ・カンツィアン(ソプラノ)。
 全2幕。


 最初に驚いたのは、オーケストラが舞台の上にいること。通常は舞台の下、客席と舞台の間に置かれ、「楽譜読めるのかな?」と疑問に思うくらいに暗闇の中にいる彼らが、今回は舞台の奥におり、ずっと視界に入る。
 オーケストラは段々になった壇の上に、指揮者を中央にして展開されており、そのせいで、舞台装置は何もない。背景の絵もない。
 ただオケの乗っている段と指揮者の後ろ(舞台手前側)のピアノくらいしかない。シンプル極まりない。

 ただこのオケ、舞台奥で黙々と演奏しているだけかと言えばそんなことはない。
 オケの段中央、指揮者の向こうからベルコーレが登場したかと思えば、別の機会にはオケの人に足を引っかけられて転けそうになる演出が入ったり、アディーナがベルコーレに渡すワインの壜をオケの人から受け取ったり、ドゥルカマーラにホルンが襲われたり云々と、オケもまた演出に組み入れられていて、見ていて楽しい。
 指揮者が一番チャーミングだったし、なかなか美味しい役どころだった。

 冒頭すぐのソロでアップになったフルートの楽譜を、隣のピッコロが「捲るよ捲るよ、そーれ」って具合に捲ってあげてた様もなんだか微笑ましかったし。みんな楽しそうだ。
 しかしあのフルート、1本なのに他の楽器に負けずにちゃんと存在をアピールしてて偉いな……。


 一応記載しておくと、以下ネタバレ








 第一幕、洗濯に励む村人たちとアディーナが登場。
だが木陰も小川も
恋の炎を鎮めることはできない…
恋から遠ざかっていられる者は幸せだ!

とみなが歌う中、恋から遠ざかっていられないネモリーノはこっそりとアディーナを見つめては、一人彼女を称える。

 一方のアディーナは、本に夢中。彼女が面白いと言ったことから、村人たちは彼女が読んでいる本を読み聞かせて欲しいと頼み込む。
 どうやらこの村で読み書きが出来るのはアディーナだけのようだ。
 乞われたアディーナは、彼らに件の本を読んで聞かせる。それはトリスタンとイゾルデの物語。
 イゾルデに恋したものの、一向に彼女に振り向いて貰えないトリスタンは、魔法使いから「愛の妙薬」を手に入れ、それを飲むと途端にイゾルデは彼に恋をし、一生を添い遂げたのだった。
 どうやら「愛の妙薬」は一般的な媚薬とは違い、飲んだ人間が誰かを愛するのではなく、飲んだ人間が愛されるようになるらしい。付けるだけでモテモテになる香水とかちょっと前に流行ったけど、きっとそういう系統なんだろう。

 夢のような薬の話に盛り上がる一行。
 すると突然、兵隊たちが登場。一番派手な格好をした軍曹ベルコーレが、格好付けながらオケの奥、高い位置から段を降りてきたかと思えば、村娘たちが差し出した花を奪い取り綺麗に整形して、アディーナに差し出した。
 自信満々にアディーナを口説くベルコーレ。貴女の気持ちは分かっていると言い、即座に結婚を申し込んだ!
 それを見ているネモリーノは動揺。彼女が承諾したら、俺は絶望のあまり死んでしまう! いや、そう思うなら、割って入ってはどうだ、ネモリーノ。

 アディーナはベルコーレの自信満々っぷりにやや呆れ顔。やんわりと彼の申し出を受け流そうとするが、ベルコーレは諦めない。
 そのガッツに関心するネモリーノ。いや、だからお前……。
 己の勝利を疑わないベルコーレは一度手を引き、自分たちの軍隊のために広場を貸しては貰えないかとアディーナに頼む。
 快く承諾してくれたアディーナの姿に、自身の未来の勝利を更に確信するベルコーレ。ここまで突き抜けていると、なんかもう愛おしい馬鹿と化すなぁ。

 兵隊と村人たちが去った後、しょんぼりとネモリーノが登場。アディーナには「また溜め息ね」と、オケに囁かれる始末。
 アディーナはネモリーノのことを「良い人」だとは言ってくれるが、恋愛対象ではないと明言する。「あなたは良い人だけど……」との断り文句が既にこの時期にも存在していたなんて、ちょっと驚き。
 恋愛対象どころか、アディーナは愛の永続を信じていないのだ。彼女にとって愛はそよ風と同等。あっちから吹いたと思えば、すぐに方向を変える気ままなもの。
 そうやって好き勝手に生きれば良いと主張するアディーナに、ネモリーノは反論する。
 彼にとっては愛とは小川のようなもの。せせらぎから生まれて、いつか海に呑まれて死ぬと分かっていても海に向かって流れ続けることしか出来ない、不思議な力で引き摺られてしまうもの。
 だがアディーナは、「誠実な愛なんて狂気の沙汰よ」とネモリーノの言い分を一蹴してしまうのだった。


 突然、音楽が響くと共に、派手な馬車が登場。
 村の人々が男爵様か伯爵様がと盛り上がる中、馬車は停車し、中から登場したのは女といちゃつく怪しい男。
 慌てて身なりを整えて、彼が自己紹介するには、「我こそはかの偉大なる名医 あらゆる知識を備えた博士 ドゥルカマーラと呼ばれる男」!
 自己紹介の口上も途中で忘れては、指揮者に続きを囁かれるレベルながら、何故だかとてもカッコイイです。
 どう見ても怪しいのに、健康を売りに来たと称しては見事な口八丁で村人たちを騙しては薬を売りまくるドゥルカマーラ。

 みな嬉しそうに薬を抱いて去って行った後、一人ネモリーノが残った。彼はドゥルカマーラを名医だと信じ、それならば彼はあのイゾルデの薬をも持っているのではないかと考える。
 金を貰えるならばどんな薬でもでっち上げるドゥルカマーラのこと、勿論ネモリーノの願いは叶い、彼は全財産と引き替えに愛の妙薬を手に入れたのだった。
 「効き目が現れるのには一日かかる」、とドゥルカマーラは告げ、腹の中では「それだけの時間があれば逃げられる、こんな馬鹿には初めて会った!」と大喜び。妙薬の正体は、単なるボルドーワインだそうな。

 一方のネモリーノはすっかり薬を信じて有頂天。
 ドゥルカマーラに言われた通りに慎重に薬(と言う名のワイン)を呷っては、酔いが回って良い気分。明日になればアディーナが自分を愛してくれるのだと、信じて疑わない。
 この酔っ払い演技が実にらしくて、笑わせてくれる。
 そこに丁度アディーナが通りかかる。テンションのおかしいネモリーノにびっくり。ネモリーノはネモリーノで、いつも溜め息ばかりだと呆れられているから今日くらいは彼女に構わないでいようと距離を置く。
 アディーナはそんなネモリーノの態度を、自分への恋を諦めようとしているのだと誤解。そんな簡単に私から離れられるわけがないでしょうとおかんむり。
 違う人に恋しろって言ってたくせに、アディーナも大概我が侭だ。まぁこういう人っているよね。

 そこに都合良くベルコーレが登場。
 彼はまたアディーナを口説くが、ネモリーノの態度に憤懣やるかたないアディーナは彼の口上に乗る。
 明日になれば云々を信じているネモリーノは動じない。そのせいで意地になったアディーナは、ついにベルコーレと結婚の約束まで交わしてしまうのだった。
 アディーナは「この馬鹿ネモリーノに思い知らせてやる」と意気込み、ネモリーノは「明日になれば誰かを恋い焦がれる苦しみをアディーナは知るだろう」ほくそ笑み、ベルコーレはネモリーノの気味の悪い態度に怒りを抱き、三者はそれぞれの腹の内を歌い重ねる。

 けれども急転直下、ベルコーレの部下が駆け込み、彼に指令書を渡す。
 そこにはベルコーレ隊の位置替えの指令が記されていた。それも明日には立たなくてはならない。
 ベルコーレは突然の別れをアディーナに詫びる。せめて自分の愛だけは覚えていて欲しいと歌う彼に、ネモリーノに一杯かかせたいアディーナは、それなら今日中に結婚しましょうと言い出した。
 今日は駄目だ、明日にしてくれと懇願するネモリーノを撥ね付けて、アディーナとベルコーレは結婚式に村人全員を招待し、そしてネモリーノが悲嘆に暮れる中、第一幕は終了。



 第二幕。
 結婚の祝宴に何故か居るドゥルカマーラ。後で判明したところによると、村人から招かれたらしい。偽医者で詐欺師だと言うことは、村人達には一切バレていないようだ。
 結婚式なのに衣装が替わらないなと思っていたが、良く見るとスカートにエプロンのような前掛けがプラスされて少しオシャレになっていた。
 みなが陽気に結婚式を祝う中、アディーナはやきもき。彼女が嫌がらせをしたい相手、ネモリーノが来ていないのだ。正確に言えば、ネモリーノはこっそり参加しているのだが、それがアディーナには分かっていないのだ。
 ……しっかし誰かへの嫌がらせのために結婚式を開くって凄い話だな。ベルコーレが滑稽じゃないか。ってまぁ彼ならどんな目にあっても「ま、良いか」とみんな思ってるだろうけど。

 ノリノリのドゥルカマーラはアディーナを巻き込んで、祝祭の余興として一曲歌うと言い出す。
 お医者様が教えて下さる歌ならば珍しくて素晴らしいものだろうと盛り上がる一行。
 ドゥルカマーラは謎のかぶり物に謎のメガネをかけて変装し、「ゴンドラの女船頭ニーナと元老院議員」を歌う。
 愛より金をと歌う元老院議員と、金より身の丈に合った相手との愛をと歌う女船頭。後者の台詞はそのままアディーナへのカウンターだ。
 ようやっと公証人が到着し、結婚の書類を作るためにアディーナとベルコーレが立ち去り、祝宴はお開きに。
 アディーナは最後までネモリーノが来ないと復讐にならないと繰り返していたが、そもそも誰かへの復讐のために結婚式を開くことに疑問は抱いていただきたい。

 一人残り結婚式に参加した若い村娘たちの姿を思い出しては悦に入るドゥルカマーラの元に、ネモリーノが飛びついては何とかしてくれと懇願する。
 明日まで待てない、何とかして今すぐ愛されないとならないのだと狂ったように主張するネモリーノの姿に押されつつも、そこは腹黒いドゥルカマーラのこと、もう一本薬を飲めばすぐに聞くと言い出す。彼が薬を飲んでいる間に逃げるつもりらしい。

 そこに、アディーナから結婚を先延ばしにされたベルコーレがイライラしながら登場。
 金がなくて打ちひしがれているネモリーノを見つけ、金がないなら兵士になれば良い、直ぐに現金で20スクード貰えるぞと唆す。
 ベルコーレとしては恋敵を部下にするのは暇つぶしに良い程度の考えなのだが、ネモリーノにとってはまさに天の助け。
 兵士が危険な仕事であり、この生まれ育った場所から、つまりにはアディーナの側から去らねばならないことを理解していてもなお、アディーナにたった一日でも愛されるならばと、ベルコーレの提案に乗る。
 阿呆だけど彼はいつだって真剣なのですよ。
 ベルコーレに言われるまま、書類にサイン、というか×印を付けるネモリーノ。サインじゃないのは単純に、彼が自分の名前すら書けないからなのだろう。
 このオペラは1830年代のイタリアがモチーフになっているそうだが、当時の識字率ってどの程度だったんだろう。
 兵士になれば女にもてる、愛も手に入れ放題だと言うベルコーレに、違う俺が欲しいのはたった一人の愛だけなんだと返すネモリーノ。
 そこまでもてるのならば、何故に速攻でアディーナとの結婚を決めたんだろうベルコーレ。凄い美人なのか?
 書類を書き兵士になったことで現金を手に入れたネモリーノは、愛の妙薬を求めてドゥルカマーラのいる宿へと走り去る。

 誰も居なくなった舞台上に、村の娘達が登場。
 その中心にいるのはジャンネッタ。彼女が聞きつけたところによると、重症だったネモリーノのおじがついに亡くなり、その莫大な遺産がネモリーノの元に転がり込んだとのこと。
 一気に色めき立つ彼女たち。今やこの一帯で一番の金持ちとなったネモリーノのことを、理想の結婚相手だと持ち上げる。

 そこにネモリーノが登場。ドゥルカマーラから愛の妙薬と言う名のワインをしこたま買った上に飲み干した彼は、今やぐでんぐでんの酔っ払い。
 けれどもそんなことはお構いなしで、件の噂を知った娘達はネモリーノをちやほやし倒す。何も知らぬネモリーノは「これは愛の妙薬の効果だ!」と有頂天。これならきっとアディーナも愛してくれるはず。

 そんな有様を見たドゥルカマーラとアディーナは仰天。
 「薬が効きましたよ先生」と話しかけられたドゥルカマーラは、「もしかして俺は本当に魔法の薬を作ったのか?」と動転。
 アディーナは自分の結婚話でてっきり涙にくれていると思っていたネモリーノが娘達に囲まれてご満悦なのに、憤慨。
 娘達から引き離し、彼が兵士になったとベルコーレから聞いたが本気なのかと問い詰める。更に話を続けようとするが、彼女が自分を愛していると確信しているネモリーノは彼女を焦らし恋の苦しみを味わわせてやろうと、娘達の元へと戻ってしまう。
 全ては上手くいくと確信しているネモリーノ、彼の愛情を得ようと媚びを売る娘達、ネモリーノの心変わりに悔しさと悲しさを感じるアディーナ、凄い薬を産み出したぞと喜ぶドゥルカマーラとそれぞれの思惑が飛び交う。

 ネモリーノが娘達と近所で催される舞踏会に去った後、残されたのはアディーナとドゥルカマーラ。
 口惜しさを爆発させるアディーナに、ドゥルカマーラはこれも全て自分の薬の効果だと鼻高々にイゾルデの話をする。
 びっくりするアディーナに、これは彼女もあの薬を欲しがるなとドゥルカマーラは既に懐勘定開始。けれど彼の想像を裏切って、そんなものは要らないと断言されてしまう。
 だって私のかわいい顔と素敵な目によろめかない男なんていないもの、とはアディーナ。それを聞いたドゥルカマーラは、これは俺より一枚上手だと降参。
 ネモリーノだって必ず自分の元に戻ってくるとアディーナは歌う。
 ……そこまで自分に自信があるなら、とっととネモリーノを奪還してくれば良いのでは。というかそんな自信があるなら、さっきどうしてあんなに動揺していたんだ?


 二人が立ち去った後、誰も居ない舞台上にネモリーノが再登場。舞踏会が終わったのだろう。
 ネモリーノは先ほど見たアディーナの狼狽ぶりに心を揺すぶられていた。
 一人密やかに、豊かに歌われるのは「人知れぬ涙」。このオペラで屈指の名曲だとの話だが、見ている私はとてつもなく眠たくなった。
 ドタバタ劇の中に挿入された、唯一の静かな部分だからだと思うが。

 そこにアディーナがちょうどやって来る。
 アディーナは彼にベルコーレから兵士の契約書を買い取ったと告げる。ネモリーノに生まれたこの土地に残って欲しいと。
 ネモリーノは彼女の行為が自分への愛故だと、そして愛の告白がなされるのだとワクワクして待っていたが、彼女は契約書を彼に渡すと立ち去ろうとする。他に言うことは、と問われても、特にないと返したアディーナに、ネモリーノは兵士の契約書を突き返す。
 彼女に愛されないのならば、己の人生に意味は無く、ならば兵士としてどこぞなりで死ぬと言うのだ。
 彼の覚悟に、アディーナはついに彼への愛を告白する。
 喜ぶネモリーノ。アディーナは今までの自分の辛い仕打ちは忘れて欲しいと都合の良いことを言う。その代わりに、これからは幸せにしてあげるとも。
 ネモリーノは当然ながらもう有頂天。やっぱりドゥルカマーラ先生は凄い先生だ! ってな訳で、アディーナに抱きついてはキスを繰り返すのだった。

 いつも良いタイミングで登場する男、ベルコーレが今度もほどよく登場。恋敵ネモリーノとアディーナのいちゃつく姿に全てを了解したのだった。
 アディーナから心変わりを告白されても、もてる男ベルコーレは寛大に許す。「世界には女はたくさんいるし」と実に余裕である。だからアンタ、どうしてアディーナと結婚しようと思ったんだ?
 そんなベルコーレに、ドゥルカマーラは愛の妙薬を差し出す。ネモリーノの奇跡もこの薬のおかげ、更には彼が金持ちになったのも薬のおかげだと宣伝。
 この時点でようやっとネモリーノとアディーナは、ネモリーノがおじの遺産のおかげで富豪になったことを知る。
 ドゥルカマーラの宣伝口上はまだまだ続き、村人たちはよってたかって彼の薬を買い求める。
 売り切ったドゥルカマーラが馬車に乗って立ち去る後ろ姿をみなで見送って、そして舞台は幕を下ろした。




 「人知れぬ涙」を聞きながら寝そうになったが、それなりに面白かった。
 アディーナの「アンタなんか眼中にないわ→私に冷たくするなんて酷い! 後悔させてやるんだから(と結婚式)→泣いてると思ったら、他の女にちやほやされてる……としょんぼり→薬になんて頼らなくても私の可愛さで誰でもイチコロだし→告白します!」な流れにイマイチ納得出来ないけれど、身勝手な女って実際に存在するし、ネモリーノはそれで良さそうだし、まぁ良いかなと。
 ネモリーノの馬鹿面演技もなかなかお上手で、何度も吹き出させてもらったし、オーケストラの面々が劇に組み込まれているのも面白かった。

 が、今回は何と言ってもドゥルカマーラの存在感が一番印象的。
 登場した瞬間からいきなり台詞を忘れてあたふたしたかと思ったら、一人で歌い続けて村人たちを騙してしまうし、イゾルデの話なんて知らなかった癖に上手く言いつくろってネモリーノに首尾良くワインを高値で売りつけたか後に、彼の勘違いに思わず「もしかして俺、凄い薬をつくっちゃった?」と動揺したりする、この愛すべき詐欺師。
 結婚式では花嫁アディーナと二重奏を歌うわ、最後の最後にはまたしても村人に偽薬売りつけた上に見送られるわと、やりたい放題。
 おかげで同じ道化役のベルコーレの存在感がなんとも。もう主役のネモリーノすら喰う勢いだし。

 ちなみにこの魅惑のオペラ『愛の妙薬』のDVDに収められている映像は、『ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》マチェラータ音楽祭2002年』から特典映像をカットすれば同じになるそうな。
 で、この『ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》マチェラータ音楽祭2002年』のパッケージがコレ。

ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》マチェラータ音楽祭2002年 [DVD]


 ドゥルカマーラ先生しかいないんですけど! 主役どこ行った!?
 ……なんかもう、良く分かってらっしゃる。

 ちなみに、魅惑のオペラ版を買うよりも、このドゥルカマーラ先生のDVDの方が安かったりします。しかも特典映像も入ってるようだし。
 魅惑のオペラの方には冊子が付いてくるけど、どっちがお得なんだろう。


覚え書き(本に纏わるあれこれ):オペラ感想
より詳しくは右カラムのカテゴリから選択してください。


関連記事:
METライブビューイング2012-2013『愛の妙薬』感想:★★☆☆☆
みるみる減るのは財布の中身と睡眠時間:購入履歴・新本編70
劇的物語『ファウストの劫罰』感想:★★★★☆
DVDオペラ・コレクション26『ファウスト』感想:★★★★☆




 初の「魅惑のオペラ」なので、ちょっとメモ。
 この記事の一番上に載せているAmazonの書影だとシンプルな表紙だけれど、実際には幅広の帯が付いていて、それなりに華やか。

魅惑のオペラ表紙


 帯を外すと、Amazonにある書影と同じ姿に。
 ブックファーストで買ったらカバーつけて貰えたので、それが後ろに映っております。

帯を外すとこんな


 ばこーんと開くとこんな。
 表紙カバーが正直邪魔。

オープン


 向かって左側にDVDが収まっている。これもよく見ると、ドゥルカマーラだな。
 DVDが外れないようになのか透明のカバーが掛けてあり、これまたちょっと邪魔。

DVD


 間から指を入れて外すことも出来るが、手の大きい人には無理かもしれない。私は結婚行進曲が弾けないくらいには手が小さいので、普通サイズの人がどうなのかも良く分からない。


 右側のポケットに冊子がイン。
 オペラを観劇に行くときに持って行けるように、こうして冊子になっているらしい。
 表紙がツルツルしているのが個人的にマイナスポイント。

小冊子


 でも、表紙絵は素敵。

Theme:オペラ | Genre:音楽 |
Category:映画その他感想 | Comment(0) | Trackback(0) | top↑ |
<<緑を買いに行って黄色が増えた:購入履歴・新本編71 | ホーム | みるみる減るのは財布の中身と睡眠時間:購入履歴・新本編70>>
name
title
mail
url

[ ]
Trackback URL
http://kkkate.blog.fc2.com/tb.php/369-7704aebd