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ファウスト、ファウスト、ファウスト!:購入履歴・古本編80

2012.06.29 Fri


 ついに、岩波文庫の『フォースタス博士』を手に入れた! 以前読んだのは図書館から借りたもの。
 作者はクリストファー・マーロウ。翻訳者は松尾相。

『フォースタス博士』


 既に値段を忘れたが、高くはなかった。1,500円くらいだったような。
 ネットサーフィン中にたまたまとある古書店の在庫一覧で発見し、その一覧の更新日時が3年ほど前なのに心折られつつも訊ねてみたら、まだ売れてないとのことで通信販売していただいたもの。

 3年も売れなかったことからして、状態は微妙なのかもと思っていたが、届いてみれば想像していたよりもずっと綺麗で衝撃を受けた。
 戦前、昭和4年に出版されたものでっせ、コレ。
 西暦なら1929年だから、もう83年前……、いや、もしかして割と普通?
 図書館で借りた『フォースタス博士』は、「意地でも本の形状を維持させてくれるわ! ただの紙束になんてさせてやらねーよ」と言わんばかりに気合の入った補修っぷりで、もはや表紙の原型を留めていなかったから、「これくらい古い本は出版されたままの状態ではいられないのだろう」と思っていたけれど、実際のところ本の寿命ってどれくらいなんだろう。

 表紙はややよたり、中はしっかり焼けているけれど、読むのに支障はない。
 ページの一部が少し斜めになってしまっているのは元からっぽい。









 ただ一箇所、怪しい緑の物体が。

20120629-2.jpg


 カビなのか、はたまた押し花ならぬ押し草もしくは押しシダなのか。
 押し草であって欲しいが、もしそうならページの繊維にここまでガッチリ食い込まないだろうし。
 つまりこれはカビ……か。

 繁栄されては困るので殺さなくちゃならないが、何が良いのやら。
 水だと喜ばれてしまいそうだから、有機溶媒でいいかな。幸いなことにページ上部の余白部分に生えてくれているから、文字が滲む恐れはないし、失敗しても支障はない。最悪、切り取っても良いし。
 それにしたって、岩波文庫はなんでこの『フォースタス博士』を復刊してくれないんだろう。



 もう1冊、マーロウのファウストを。
 愛育社の『フォースタス博士の悲話』購入。翻訳者は細川泉二郎。お値段は2,000円くらいだったような。

『フォースタス博士の悲劇』表紙


 こちらは奥付に昭和23年とある。西暦換算すると1948年なので、今から64年ほど前に出たということに。
 って、ううん、1948年なのか。終戦からあまり年数が経っていないじゃないか。
 妙に紙が薄いと思っていたが、これは紙事情が宜しくなかったせいなのかな。
 表紙カバーも薄く、さらには破れに経年劣化も加わっており、保護用に掛けられたパラフィン紙を外すのが怖すぎるので、このままで。

 個人的には表紙はなかなかにお洒落だと思う。64年前に描かれた装丁なんだね。
 パラフィン紙が光って上手く写真が撮れないが。


 表紙を外した本体はこんな感じ。またしても写真が……。

『フォースタス博士の悲劇』本体


 同じデザインの他の本を見たことがあるから、愛育社の基本デザインなのだろう。
 割と好みな装丁だ。
 ただ本全体の作りを見る限りでは弱弱しい作りで、うっかり床に自由落下させた日には分解しそうだ。



 最後もファウスト関連で。
 バイロン卿の『マンフレッド』。岩波文庫、翻訳は小川 和夫。

『マンフレッド』


 バイロンと言えば、吸血鬼に貴族的な形を与えたポリドリの『吸血鬼』のモデルにして、当初その作者だと思われた人物。
 まぁ、ポリドリの『吸血鬼』はバイロンの書いた「断章」の影響を受けているので、全くの無関係という訳でもないのだけれど、ただ本人は『吸血鬼』が自分の作品だと勘違いされるのが嫌だったとか。

 ゲーテと同時代を生きたバイロンは、ゲーテ作の『ファウスト 第一部』に影響を受けており、その痕跡がこの『マンフレッド』にも見られるそうだ。
 ゲーテもバイロンに影響を受けており、後に『ファウスト 第二部』に於いてバイロンをモデルにし、ファウストとヘレナの子供であるオィフォリオンを書いたと言われている。
 ちなみに作中でのオイフォリオンは天性に恵まれ、周囲の人たちから褒め称えられているのだが、現状に満足せず己の能力を疑わない彼は、両親が止めるのも聞かずに挑戦し、結果死ぬ。


 上の写真で分かる通り、今回いつもの岩波文庫の表紙ではなく、1990年春岩波文庫リクエスト復刊の特別カバー版。
 普通のカバーのならもっと安いのもあったのに、妙にこの表紙が気に入ってしまってわざわざこちらにした。
 かつては春のリクエスト復刊に際して、特別の表紙を用意していたようなのに、最近はサッパリやらないね。

『マンフレッド』付属


 帯はないのかと思いきや、中に入っていた。
 栞、出版お知らせも付属。
 栞も現行のものとは色が違うが、現行のものと同じく、広辞苑から1単語引用されている。写真の栞は何故か2単語だが。
 出版のお知らせの表紙になっているのは、ジャン・パウルの『陽気なヴッツ先生 他一篇』。



関連記事:
『フォースタス博士の悲話』感想:★★★☆☆
『マンフレッド』感想:★★★☆☆
映画『ファウスト(ソクーロフ監督)』感想:★★★☆☆
『民衆バロックと郷土―南東アルプス文化史紀行』感想:★★★★☆




 関西電力から計画停電のためのグループ分けのお知らせが届いていた。
 届くと分かってはいても、実際に目にすると「マジでやるのかよ」と思っちゃうなコレ。
 しかもウチの地域、初日に当たる可能性があるんですけど。いきなりかい。
 流石に初日はみんな電気の使用を控えてくれるだろうから、危険度はそうないかなと思いたいが。
 一般家庭でも洒落にならないけど、精密機械抱えてるところは死にそう。電源入れっぱなしにするのを前提としてるのが多いもんね……。

 関東の人は良く乗り切ったもんだ。

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