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節操なしなのは昔から:購入履歴・古本編71

2012.06.01 Fri


 100円で売られていたので、つい購入してしまったのが現代教育文庫の『ブルターニュ幻想集―フランス民話』。

『ブルターニュ幻想集』


 本書は『フランス幻想民話集』、『フランス妖精民話集』の姉妹篇として企画されたものだそうな。表紙はベルナール・ルエダンの画による。
 現代教育文庫の「フランス○○集」は色々あって、どれが何か分からなくなりそうだ。


 もう1冊は、そろそろ残りの方が少なくなってきた国書刊行会の世界幻想文学大系から『セラフィタ』。

『セラフィタ』函表


 補正かけたら目に痛い赤色になってしまった……。実物はここまで鮮やかではありません。









 函カバーも赤だったが、本体も赤メインのマーブル模様。
 月報は青色。

函と本体と月報



 月報の内容は以下。

月報6――1976.7.15
 ・ヘルマフロディットの幻――中井英夫
 ・天使についての役に立たない情報――須永朝彦
 ・昇天の大幻想詩『セラフィタ』――私市保彦

 3つ全てが本作『セラフィタ』に纏わる文章。今まで見て来た月報たちの中では初の快挙(?)。
 それほどまでにバルザックが描いた両性具有の天使「セラフィタ」について語りたいことが多いのだろう。


 表面の「ヘルマフロディットの幻」、「天使についての役に立たない情報」は共に自分が見た美しい中性的な男の記述で終わっている。
 私はそこまで強烈な人間に出会ったことがないので、少し羨ましい。ただ当時と比べれば今はファッションの面で男女の差はだいぶ埋まってしまったので、中性的なのは当然で、見かけたところでそこまで衝撃を受けないだけなのかもしれない。
 ちなみに前者の作者が出会った美しい男とは澁澤龍彦のこと。そうか美形だったのか。知らなかったなー。

 裏面の「昇天の大幻想詩『セラフィタ』」は、最後には昇天するセラフィタと『ファウスト(ここでは恐らくゲーテのを念頭に置いている)』を始めとする悪魔を比較し、善と悪、男と女、天と地、生と死などの対立軸と、そしてそれらの最終的な統合を語る。
 真理は一つだけ、との考え方は実に西洋らしく一神教らしく、そして科学的でもあるのだが、こうして読んでいると酷く息苦しい。
 1+1が2になるのは当然だが、全体を切り刻んだ細部を拡大し観察し理解した後に組み直したところで、それは本当に当初の全体になるのだろうか。
 地底の悪と天上の善を繋ぐ上下の運動こそがバロックだ、と誰かが書いていたように記憶しており(だが具体的に思い出せない)、その点もまた17世紀の偉大なる神秘学者にして科学者スウェーデンボルクの精神を反映したものらしくて宜しいのではないでしょうか。


 私が買った『セラフィタ』は世界幻想文学大系のものだが、国書刊行会が出した新しい装丁のものが今でも新本で買える。翻訳者は同じ。


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 『セラフィタ』を読むのは後回しにするつもりだったけれど、ファウストとも相関があるなら早めに読もうかな。
 ただ『ファウスト』がごく普通にゲーテのものだけを指してるようなのは、ちょっとどうなの。

Theme:読書メモ | Genre:本・雑誌 |
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