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『標本 グスタフ・マイリンク疑似科学小説集』感想:★★★★☆

2013.08.08 Thu




 エディション・プヒプヒから1冊ご紹介。
 収録作品は以下の4作。

・「標本」
・「土星の輪」
・「菫色の円錐」
・「蝋人形展覧室」


 私にとってのマイリンクは、「レオンハルト師」の作者である。己の奇想を極限まで歪め、更には思いつくだけの奇抜な飾りつけをした上で、綱渡りに挑む馬鹿である。
 当然ながら割りとよく滑落死している。贔屓してあげたいのは山々ながら、それでもやっぱり「こりゃアカン」としか思えないことも多い。
 それでも私はマイリンクが好きだ。
 「どうだ、この奇抜さ!」と言いたげな自尊心と、「これしか出来ない」との悲鳴の両方が聞こえる気がして、無視できないのだ。


 私にとってのマイリンクのイメージは上記の通りだが、この短編集では少し調子が違う。
 悲鳴も自慢も鳴りを潜め、そこにあるのは楽しげな奇想のみだ。強調も過剰もまだその全貌を見せてはいない。
 人生に疲れてもいなければ、強迫観念にも駆られていない、ありのままの等身大の姿が作品の影から覗いている。

 しかしそうは言っても、相手はマイリンク。
 作品の中央を貫くのは、結露しそうなまでに湿り、そしてやはり「くだらない」奇想である。



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Theme:読んだ本 | Genre:本・雑誌 |
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