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"The Kiss of the Unborn and Other Tales"感想:★★★★☆

2013.08.09 Fri


Kiss of the Unborn and Other StoriesKiss of the Unborn and Other Stories
Fyodor Sologub

University of Tennessee Press 1978-12
売り上げランキング : 543496

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by G-Tools


 Amazonでは発売日が1978年12月になっているが、実物にはコピーライトは1977年と記されているから、つまり実際に発行されたのは1977年ってことで良いのかな。
 日本の発行物みたいに印刷だの初版だの改版だのの日付を末尾にきっちりはっきり書いてくださると、嬉しいんだけどなぁ。
 と、何気に気になってこのブログのコピーライトを見たら2013年になっていた。2011年からやっているのに、2013年だけしか表記がないとか素敵。以前はあった気がするんだけど。
 まぁ日本では単なるオシャレくらいの意義しかないから、別に良いか。


 と話が盛大に逸れたが、収録作品は以下。いつものように、日本語翻訳がある物には邦題を付した。
・The Wall and The Shadows:光と影
・The Worm
・The Hoop:輪
・Hide-and-Seek:かくれんぼ
・Beauty:美
・The Beloved Page
・The Youth Linus:少年の血
・Death by Advertisement
・In the Crowd:群集の中にて
・The Queen of Kisses
・The Search:身体検査
・The Red-Lipped Guest:赤い唇の客
・The Kiss of the Unborn:生まれて来なかった子供のキス
・The Lady in Bonds: A Legend of the White Night:囚われの女
・She Wore a Crown:花冠



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Theme:洋書 | Genre:本・雑誌 |
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"THE SWEET-SCENTED NAME, AND OTHER FAIRY TALES, FABLES, AND STORIES"感想:★★★☆☆

2013.08.03 Sat


The Sweet-Scented Name, and Other Fairy Tales, Fables and StoriesThe Sweet-Scented Name, and Other Fairy Tales, Fables and Stories
Fyodor Sologub Stephen Graham

Nabu Press 2010-08-19
売り上げランキング :

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 "THE OLD HOUSE AND OTHER TALES"と同じく、今では無料で読めるソログープ短編集。
 とは言えども書影がないと寂しいので、復刊(?)されている内で一番私が好きな表紙のを貼っておく次第。

 収録作は以下。日本語翻訳がある場合は、その隣に邦題を付した。
・WINGS:翼
・THE SWEET-SCENTED NAME:よい香のする名前
・TURANDINA:ツランディナ
・LOHENGRIN
・WHO ART THOU?:お前は誰だ?
・THE DRESS OF THE LILY AND THE CABBAGE:百合の着物とキャベツの着物
・SHE WHO WORE A CROWN:花冠
・THE DELICATE CHILD:かよわい子供
・THE BIT OF CANDY:砂糖菓子のかけら
・THE LUMP OF SUGAR:砂糖の塊
・THE BULL:牡牛
・THE GOLDEN POST:金色の柱
・SO AROSE A MISUNDERSTANDING:こうして誤解は起こった
・FROGS:蛙
・THE LADY IN FETTERS:囚われの女
・THE KISS OF UNBORN:生まれてこなかった子供のキス
・THE HUNGRY GLEAM:餓の光
・THE LITTLE STICK:小さな杖
・EQUALITY:平等
・ADVENTURE OF A COBBLE-STONE:小石の冒険
・THE FUTURE:未来
・THE ROAD AND THE LIGHT:道と灯り
・THE KEYS:合鍵
・THE INDEPENDENT LEAVES:独立した葉
・THE CRIMSON RIBBON:赤いリボン
・SLAYERS OF INNOCENT BABES:少年の血
・THE HERALD OF THE BEAST:獣の使者
・ON THE OTHER SIDE OF THE RIVER MAIRURE:森の主
・THE CANDLES:二本の蝋燭、一本の蝋燭、三本の蝋燭



Theme:読んだ本 | Genre:本・雑誌 |
Category:星3つ:★★★☆☆ | Comment(0) | Trackback(0) | top↑ |

『近代劇全集 29 露西亜篇』感想:★★★★★

2013.05.02 Thu




 図書館本。例によって書影が見つからない。
 ここ一ヶ月はこの手の、書影の見つからない本が多くなると思われます。ソログープの翻訳作品を探す旅に出ましたので……。

 ただこうやって書庫の奥から発掘する本が意外と面白くて、眠らせておくには勿体ないなぁと。
 大正から昭和初期あたりの日本の世相を反映して、この時代に産み出された本はどれも成長期といった面持ちで若々しく、そして何故か著者の欄に翻訳者の名前が書かれていたりと稚拙さも見られて、微笑ましい。いや笑えないのもあるけどさ。

 いつか今生まれた本も書庫の深くに追いやられる日が来るのだろうが、それを取り上げる未来の人は何を思うのやら。


 この露西亜篇に収録されている「近代劇」は5作品。翻訳は昇曙夢による。
・「人の一生」 レオニード・アンドレーエフ
・「我等が生活の日」 レオニード・アンドレーエフ
・「毆られる彼奴」 レオニード・アンドレーエフ
・「死の勝利」 フヨードル・ソログーブ
・「森の祕密」(別の題「畫家の夢」) エウゲニイ・チリコフ



Theme:読んだ本の紹介 | Genre:本・雑誌 |
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『夏の夜の夢・あらし』感想:★★★★★

2012.12.27 Thu


夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

シェイクスピア 新潮社 1971-08-03
売り上げランキング : 13158
by ヨメレバ


 「夏の夜の夢」(もしくは「真夏の夜の夢」とも)と、「あらし」(「テンペスト」の方が通りが良いか?)の2作品を収めた1冊。
 そのどちらにも人間の英知の及ばぬより大きな存在の気配が満ち、人間の限界を認めると共にそれ故のおおらかさをも有する、豊穣でしなやかな世界が広がっている。
 その淡く切なく不格好に美しい古き良き世界は、極端と奇異を良しとする私にとっては否定したくて堪らない存在ではあるのだが、それでも作者の豊かな手腕を認めないのは、それはそれで醜悪だ。
 個人的な葛藤は後に回すとして、以下2作品のあらすじ。


 「夏の夜の夢」で舞台となるのは、アセンズ(アテネ)の地。
 アセンズの大公シーシアスは、アマゾン族の女王であるヒポリタとの婚礼を目前に控えていた。
 そんな中、アセンズに住まうイジアスは娘のハーミアをデメトリアスと結婚させようとしていた。その話にハーミアを愛するデメトリアスは大いに乗り気であるが、しかし何とハーミアはライサンダーを愛していると、それもライサンダーも自分を愛してくれている、つまりは両思いなのだと言い出す。
 父親の意に背く結婚はアセンズの法律違反。自分たちの気持ちを貫き通すために、ハーミアとライサンダーは駆け落ちを決意する。その前準備として、アセンズの近くの森へ逃げ出すことに。
 しかし彼らの計画を知ったハーミアの友人でありデメトリアスに恋するヘレナは、それをデメトリアスに教えてしまうのだった。



Theme:読んだ本の紹介 | Genre:本・雑誌 |
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『オセロー(新潮文庫)』感想:★★☆☆☆

2012.12.07 Fri


オセロー (新潮文庫)

シェイクスピア 新潮社 1973-06
売り上げランキング : 32966
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 METライビビューイングの『オテロ』を観に行く前に予習がてら読んだのが、オペラの原作シェイクスピアのこの『オセロー』。
 けれど悲劇としての出来映えならば、原作よりもオペラの方が良い。
 それは偏に原作『オセロー』では、悲劇のヒロインとなり愛する夫の手で殺される無垢なる妻デスデモーナと、唆されて嫉妬に狂い妻を殺す悲劇の主人公オセローの結婚そのものに既に「罪」が含まれているからだ。



Theme:読書 | Genre:本・雑誌 |
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『マンク』感想:★★★★★

2012.07.01 Sun


世界幻想文学大系 第2巻 A マンク 上

井上一夫,マシュ-・グレゴリ・ルイス
国書刊行会 1985-08
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 読んだのは、国書刊行会から出された世界幻想文学大系のもの。
 ただし出版は上のデータと異なり、1976年3月。



 舞台となるのは、中世スペインはマドリッド。当地に建つカプチン教会は人間の熱気で充ちていた。
 そう宗教熱心とは言えないはずの人々がここまで多く集っているのは、ひとえにカプチン教会の若き僧院長であるアンブロシオの人気故なのだった。
 彼は未だ物心もつかぬ赤ん坊の頃にカプチン教会の前に捨てられ、その後は修道院の中で育てられ、今や院長にまで上り詰めていた。
 修道院の世界しか知らぬ彼は、徳の厚さと信仰心の確かさで知られ、その説教には説得力があり、更には見目も麗しく、マドリッド中の尊敬と崇拝の的となっているのだ。

 そんな彼の修道院に、二人の女が入ってきた。未だ己の美しさすら知らぬ純潔なる娘アントニアと、その叔母だ。
 アントニアは彼女の両親の望まれぬ結婚の末に、今や親族中から縁を切られ、貴族の娘の身分ながらそれに見合う扱いを受けられずにいた。
 そんな現状を打破し、少しでも生活を助けて貰うため、アントニアの父の弟にして現在のシステルナス侯爵を訪ねるためにマドリッドに出てきたのだ。

 アントニアは初めて聞くアンブロシオの説教に心を振るわせる。そしてそんな彼女に、マドリッドの有力貴族であるロレンゾは心を奪われ、システルナス侯爵と面識のある彼は、アントニアのために力を貸すことを約束するのだった。
 その一方で、ロレンゾの妹で、今はカプチン教会の隣にある聖クラレの尼僧院に入っているアグネスと、システルナス侯爵の間にも恋の炎が燃え立っていたのであった。
 こうして、ロレンゾとアントニア、システルナス侯爵とアグネスの二組の恋の物語が始まる。



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『月桃夜』感想:★★★☆☆

2011.11.17 Thu

月桃夜

遠田 潤子 新潮社 2009-11-20
売り上げランキング : 269102
by ヨメレバ


 奄美の海をただ流されるままのカヤックの中で、茉莉香は溜め息を吐いた。海から続く空に浮かぶのは下弦の月。
 死を覚悟して漂う彼女のカヤックに降り立ったのは、大きな鷲だった。曲がった嘴、強靱な爪。片眼の潰れた鷲は茉莉香に語りかける。
 それは今は遠い昔、彼の島が薩摩の支配にあった時代の、生まれながらの奴隷である少年と、奴隷に身を落とした少女の物語。少年の名前はフィエクサ、意味は鷲。少女の名前はサネン。月桃の意味だ。
 幼くして両親を亡くした彼らは兄妹のように育った。フィエクサにとってサネンはただ一つの生きる理由であった。だが彼らの成長と共に、二人だけの幸福な関係は色を変えていく。
 そして、茉莉香にも大きな秘密があった。
 どうして鷲は世界の終わりを願い、茉莉香は海を漂流することとなったのか。その理由が明かされた時、長い長い夜が終わる。


 兄妹の恋愛モノは今も昔も一定の人気を誇るジャンルのようだ。血が繋がった者の間に芽生える禁断の愛のテーマに魅せられる人は多いのだろう。確か今放送中のドラマ『蜜の味』も兄妹でこそないが、叔父と姪の禁断の恋がテーマなようだし。
 本書『月桃夜』も兄妹間の禁断の関係がテーマとなってはいるが、その問題が表面化するのはかなり後半になってからである。

 それよりも目を惹くのは江戸時代末期に於ける奄美大島の実情である。砂糖の生産を強制される島と、そのために生み出されたヤンチュと呼ばれる奴隷。貧しい者から順々にヤンチュへと身を落とし、ヒザと呼ばれるヤンチュの子供は生まれた瞬間から死ぬまでずっと奴隷だ。本書に登場するフィエクサはヒザであり、サネンはヤンチュである。
 苛酷な環境で生まれた上に幼くして両親を亡くし、すっかり心を閉ざしてしまったフィエクサが、同じく独りぼっちのサネンと出会い、彼女が自分を見てくれること、自分に語りかけてくれることを支えに、彼女のために生きて行こうと決意する様が悲しく切ない。またその願いが彼の、そしてサネンの人生を大きく変えてしまうのである。



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『遊女クラリモンドの恋―フランス・愛の短編集』感想:★★★★☆

2011.11.11 Fri

遊女クラリモンドの恋―フランス・愛の短編集 (旺文社文庫)

野内 良三 旺文社 1986-05
売り上げランキング : 1151678
by ヨメレバ


 Amazonに表紙イメージがなくて残念。
 『遊女クラリモンドの恋―フランス・愛の短編集』のサブタイトルにある通り、「愛」をテーマにした短篇をフランス作家から1作ずつ計6作収録。収録作品は以下。
・「旅路」 モーパッサン
・「愛の波紋」 モーリヤック
・「遊女クラリモンドの恋」 ゴーチエ
・「サラジーヌ」 バルザック
・「死後の婚約」 アポリネール
・「女の復讐」 バルベー・ドールヴィイ

 あとがきによると、読者の小説離れを嘆いた野内良三が、小説の持つ物語性(筋の面白さ)を読者に思い出してもらおうと、小説の全盛時代である十九世紀から二十世紀初めの作品を選んだのだそうだ。
 翻訳者でもある野内良三は同じあとがき内で、「小説はノンフィクションやエッセーに押しまくられ、その後塵を拝している(p.237)」とも言っており、かなり驚いた。
 エッセーやノンフィクションに居場所を奪われつつある小説、との構図は私には見覚えがないのだが、なにせこのあとがきが書かれたのは1986年である。そんなこともあったのかな?

 編訳者の主張の通り、本書に収められた作品たちはどれも面白い。その感想は以下、折りたたみ先で。




Theme:読書感想 | Genre:本・雑誌 |
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『修道士と絞刑人の娘』感想:★★★★☆

2011.08.13 Sat
修道士と絞刑人の娘 (1980年)
修道士と絞刑人の娘 (1980年)アンブローズ・ビアス 倉本 護

創土社 1980-04
売り上げランキング : 1351429


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 函帯の背には「恐るべき誤解」との文字が白く印刷されている。誤解。
 私たち生き物は誰しも己の感覚器官で外界を認識し、それにバイアスをかけて脳内に再構成した世界の中に生きている。「私」という生身が生きるのは実世界であるが、「私」という認識主体が生きるのは脳内に再構成された個人的な世界なのである。
 外界を認識するための器官は生物によって精度も強度も違うのだから、私が認識する世界と私の飼い猫が認識する世界は違う。そして人間同士であっても感覚器官の違い、受け取ったデータをどう扱うかの違いによって私と貴方の見ている世界は異なる。同じ映画を見ていても記憶に残るシーンが違うように、日々暮らす毎日もまた個人によって認識を異にしてるのである。
 人間は誰だって現象を「正しく」認識することなど出来はしないのだ。認識の過程には必ず思い込みやら偏見やらが入り込む。そしてその思い込みや偏見には個人差があり、故に脳内に再構成される現実もまた異なる。
 けれど普段はそんな差異に気が付かない。私が認識しているように相手も認識しているのだと無邪気に信じている。それは当然だ。いちいち差異を気にして生きるだなんて面倒で仕方が無いし、みんなが同じだと考えた方が安心感がある。

 だがそれでも、その無邪気さが破られる時がある。それは意見の対立が起こったときである。相手の言い分がこちらと噛み合わない。どうしてだろう、と原因を探ればだいたいの場合において、認識のズレが発覚するのである。
 「言ってくれなくては分からない」との言葉があるが、その言葉が発せられる時、相手は「言わなくても分かると思っていた」と応じることが多い。
 私と貴方の見ている世界は違う。そしてその差異は問題が発覚するまで認識されることは少ない。私が考えているように相手も考えているのだと思い込むから、相手の行動に「信じられない貴方がそんな人間だったなんて」と罵る事態にもなる。相手は相手で善意で動いているのかもしれないのに。
 思い込みと誤解、本書のテーマはその一言に尽きる。


 物語は主人公である修道士アンブロシウスの一人称の日記の形で綴られる。
 アンブロシウスは、修道院長の命を受け、同僚二人と共にザルツブルク近郊のベルヒテスガーデンにある修道院へと派遣されることとなる。
 その途中でアンブロシウスは絞首台にぶら下がる罪人の屍体と、そしてそれに集る鳥を追い払おうとする美しい少女と出会うこととなる。少女の名はベネディクタ。福者の列に加わった、との意味。絞首台の下で平然と屍体を見上げる彼女は、絞刑人の娘なのでありました。



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『ペンテジレーア』感想:★★★★☆

2011.07.10 Sun
ペンテジレーア (岩波文庫)
ペンテジレーア (岩波文庫)クライスト 吹田 順助

岩波書店 1991-03
売り上げランキング : 248605


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 旧字旧仮名。同じ人物が色んな名前で呼ばれるので、混乱する。

 まさか『サロメ』を可愛い女だと感じる日が来るとは思わなかった。そんな強烈な初恋物語。
 サロメと言い、ペンテジレーアと言い、何故そこまで苛烈な初恋に陥らねばならないのか。しかもその苛烈な初恋には、ちゃんと「甘酸っぱさ」や「切なさ」をも内包されているのだから、手に負えない。


 ペンテジレーアの舞台はギリシア神話の時代。ギリシア軍がトロヤ軍を包囲している最中、突如としてペンテジレーア率いるアマツォーネ族の大軍が押し寄せる。
 アマツォーネたちがトロヤに加勢するのではないかと恐れるギリシア軍。だがしかし、アマツォーネたちはトロヤにもギリシアにも加勢することはなく、彼ら2軍に襲いかかるのであった。その魂胆がどこにあるのか分からず、ギリシアの英雄たちは困惑するが、その間にもアマツォーネたちは優位に戦いを進めていくのであった。

 ギリシア軍を困惑させたアマツォーネたちの行動ではあるが、そこには当然ながら理由がある。それは「男狩り」である。
 女だけから成るアマツォーネ族は繁殖のために男、それも強い男を必要としており、戦場で刃を交えた上で己が認めた男を倒し屈服させて持ち帰るのである。
 女王ペンテジレーアの眼鏡に叶ったのは英雄アキレウス(本書ではアヒレス)。彼女は母から「アヒレスを夫とせよ」と遺言されていたのだが、本人を一目見た瞬間に恋に落ちてしまう。対するアヒレスもまた、戦場でまみえた彼女に恋をする。
 だがこのお互いを愛する思いは、すれ違いと勘違いとを動力源に、悲劇に向かって疾走することとなる。


 以下、ネタバレ注意。『サロメ』のネタバレも含む。


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