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『ガラスの技術史』感想:★★★★☆

2013.03.17 Sun


ガラスの技術史

黒川 高明 アグネ技術センター 2005-07
売り上げランキング : 646655
by ヨメレバ


 タイトル通りにガラス技術の発展について、ガラスが発見された時期から現代まで順を追って語った一冊。

 分析技術もなければ科学的な思考法をも欠いていた時代から既に、ガラス職人達は数多の経験に基づいてガラス技術を発展させて来た。
 彼らは政治的条件の変化により、今まで用いてきた原料の供給を奪われ、更には燃料の枯渇に苦しみながらも、様々な色や形、品質のガラスを産み出してきた。
 その発展のためには一体どれほどの失敗と、どれほど気の長い考察が繰り返されたのだろうかと創造するだけで目眩がしそうだ。
 だがその変化はやはり緩やかなものであり、科学が花開いた時代以降の飛躍的な変化は目を見張るものがある。

 本書ではそれを8章にわけてやや重複を含みながらも、基本的には時系列で語られている。



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『超古代クリスタル・ミステリー すべての文明の起源は失われた「光の科学」にあった』感想:★★☆☆☆

2013.02.15 Fri


超古代クリスタル・ミステリー―すべての文明の起源は失われた「光の科学」にあった

ロバート テンプル 徳間書店 2001-06
売り上げランキング : 416806
by ヨメレバ


 タイトルで忌避されそうで損な本、と言うのが一番の感想。
 確かにオカルト染みた考え方も姿を見せるものの、それらはあくまでも作者の個人的な体験・感想として処理されており、作者の言い分はなかなかに理論的でその大半は素直に聞き入れられる内容となっている。
 ただところどころでその言葉はもつれ、晦渋なものとなっているのがやや残念だが。


 本書で作者は、ある出来事が起きた証拠が現存しないことがイコールその出来事が後世の捏造とは限らないことを主張する。
 更に現在の分野が細分化されたことにより知識の範囲が狭まった専門家が見落とした、或いは現在の生活と当時の違いから理解されなくなってしまったことを拾い上げ、現在とは異なった考え方に基づいて発展した「科学」の存在を描き出してみせるのだ。その複雑さと精密さは現在にも匹敵もしくは凌駕していると彼は語る。

 主として舞台となるのは、古代エジプト、そしてギリシアである。
 太陽の光と影を手引きにピラミッドの「本当の」姿を描き出そうとも奮闘しているので、そのあたりに興味がある人には堪らないだろう。



Theme:読書メモ | Genre:本・雑誌 |
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『鏡の歴史』感想:★★★★★

2012.09.10 Mon


鏡の歴史

マーク ペンダーグラスト 河出書房新社 2007-01
売り上げランキング : 510880
by ヨメレバ


 『鏡の文化史』に続いての鏡の本。
 前回の『鏡の文化史』が「特に語るべき感想がないのが感想」だったのに対して、今回は「全面的に充ち足りたので更に言い足したいことはないです」状態。
 人間は本当に美味しいものを食べた時には無口になると聞くが、つまりは現在そういう状態。
 とは言え折角なので、面白かったよと感想を書くことで布教を図ってみよう。
 まぁ、バーゲンブックとして安く売られているのを発見した今では既に手遅れなのだろうが。


 本書『鏡の文化史』はいかにもアメリカの一般向け科学書と言った趣で、専門的な内容を分かりやすく噛み砕いた一冊。
 ただ今回のテーマが「鏡」なだけはあり、手に取るにあたってのハードルも高くはないだろうし、ありふれたテーマが故に内容も科学の一言では括れない。
 本書では「鏡」をキーワードとして、この鍵が今までどのような鍵穴を開いて来たのかを一章一テーマで語り継いで行く。
 基本的には時系列になってはいるが、一章一テーマの原則のせいで、章の変わり目では時間が戻ってしまう事態が時折起こるものの、丁寧な手当てがなされているために大きな混乱はない。

 目次は以下の通り。

  第一章 古代文明と鏡
  第二章 魔法の鏡の時代
  第三章 光とは何か
  第四章 科学の鏡の時代
  第五章 鏡に関する文学
  第六章 鏡に関する絵画
  第七章 宇宙を捕らえる鏡
  第八章 光の正体
  第九章 巨大望遠鏡の発展
  第十章 鏡と虚栄産業
  第十一章 幻想と現実を映す鏡



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『鏡の文化史』感想:★★☆☆☆

2012.08.20 Mon


鏡の文化史 (りぶらりあ選書)

サビーヌ メルシオール=ボネ
法政大学出版局 2003-09
売り上げランキング : 676075
by ヨメレバ


 正直、感想がないのが感想。
 でもまぁ折角だし、ひねりだしてみましょうか……。
 とりあえず、とても読みにくかったことを記しておきたい。原著のせいなのか、翻訳のせいなのかは知らない。


 内容紹介によると「地位の象徴,貴族の贅沢品,女性の宝物,家具…として文明を映してきた鏡の発展史を豊富な資料から解き明かし,鏡をめぐる人々の感性と生活像を多彩に描き上げる。」とのことなのだが、「多彩」かと問われると、うーん?
 その点では『鏡の歴史』の方がずっと多彩なんじゃなかろうか。こちらは未だ50p程度までしか読み進めていないけれど、それでも視野の広さの差は歴然としている。


 本書で作者メルシオール=ボネが対象とするのは、西洋の鏡もしくはガラスに限られている。
 中心がフランスとなるのは、彼女がフランスの歴史家であることを考えれば、当然のこととは言える。その他の地域が殆ど出てこないのは予想外であったが。



Theme:感想 | Genre:本・雑誌 |
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『わが人生の記―十八世紀ガラス職人の自伝』感想:★★☆☆☆

2012.07.31 Tue


わが人生の記―十八世紀ガラス職人の自伝

ジャック=ルイ メネトラ,ダニエル ロシュ
白水社 2006-03
売り上げランキング : 723117
by ヨメレバ


 本書はジャック=ルイ・メネトラの遺した「わが人生の記」に、冒頭と末尾にダニエル・ロシュの解説が付属する構成になっている。
 そのおかげでメネトラの言い分だけでは分からないところにまで手が届く親切設計になっている。


 読み終わった自分を褒めてあげたい、なんて文章が出てくるほどに苦労した1冊。
 とは言えそのほぼ全ては私の趣味(つまりは『ヨーハン・ディーツ親方自伝―大選帝侯軍医にして王室理髪師』のディーツ親方の方が好きだ)と、単純に物理的な理由(つまりは本書が大きくて重たくて腕が疲れる)という2点に集約出来てしまう以上、この書物に価値がないという訳ではない。
 それどころか、十八世紀の後半という劇的な時代を生きたパリの職人が書き残した記録である『わが人生の記』は、一部の人間にはとてつもなく面白いものだろう。
 著者であるメネトラはアンシャン・レジーム時代を知る最後の世代であり、そしてフランス革命の目撃者であり、その後のナポレオンの登場をも体験している。激動の時代の証言者、それも珍しく庶民、である。



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『ホフマン短篇集』感想:★★★★★

2012.07.23 Mon


ホフマン短篇集 (岩波文庫)

ホフマン 岩波書店 1984-09-17
売り上げランキング : 246430
by ヨメレバ


 既に読んだことのあるものが多いのだが、それでもやっぱり面白い。ただ翻訳は以前に読んだものの方が好みかな。

 収録されているのは、以下の6作品。
・「クレスペル顧問官」
・「G町のジェズイット教会」
・「ファールンの鉱山」
・「砂男」
・「廃屋」
・「隅の窓」
 挿画はアルフレート・クービン。
 分かりにくいが、表紙は「G町のジェズイット教会」の挿画としても使われている。


 ホフマンの描く幻想と怪奇には特別の背景は不要だ。それは現実のほんの少し奥、日常の片隅で展開される。
 物語を描くのは、少し変わった人たち。彼は「普通」とは異なっているが、多くの場合本人はそのことを不幸だとは感じていない。
 だが「普通」ではない彼らは、圧倒的な質量を持つ現実と日常の「普通」の中にいつまでも存在してはいられず、物語の終末に至って淡く儚く消え去っていく。
 彼らが遺すのは、ほんの僅かの痕跡だけ。しかしそれもまた、語り手や僅かな登場人物にしか感知されることはなく、またその跡も速やかに吹き散らされて失せる。



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『ガラスの文明史』感想:★★★★☆

2012.07.08 Sun


ガラスの文明史

黒川 高明 春風社 2009-02
売り上げランキング : 785962
by ヨメレバ



 約五千年前に初めて作られて以来、人類と共にあった「ガラス」に関する歴史を描いた1冊。
 当初は宝石を模倣した色ガラスから始まったものの、その優れた特性から容器として、また芸術性のある贅沢品として発展し、現在でも窓ガラスを始めとして様々な分野で文明を支えているガラス。

 だがガラスの歴史は一筋縄ではいかない。
 新たな技術のパイオニアたちは自分たちの発見が盗まれることを恐れて、その秘密を文章またはそれに類似する方法で残すことはなかった。技術は人から人へとただ受け継がれ、故に戦争や政治的不安定により職人が離散した途端に失われてしまう。
 また技術が確立したところで、それを維持するには原料の安定的供給や商品の買い手、パトロンが必要なのである。
 燃料である木材の枯渇、環境への影響からの強制的な工場の移動、更には宗教的な、あるいは単純なる流行の変化からの資金繰りの悪化等の変化に晒され、ガラスを巡る環境は移り変わっていく。



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