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『スラヴ世界のイースター・エッグ―ピーサンキからインペリアル・エッグまで(ユーラシア選書)』感想:★★★☆☆

2016.03.23 Wed

スラヴ世界のイースター・エッグ―ピーサンキからインペリアル・エッグまで (ユーラシア選書)
スラヴ世界のイースター・エッグ―ピーサンキからインペリアル・エッグまで (ユーラシア選書)栗原 典子

東洋書店 2008-03
売り上げランキング : 801278


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 タイトル通りの内容の一冊。春分の日は終わってしまったが、今年の東方正教会のイースターは5月1日とやたらとズレているので、セーフということで一つ。

 スラヴ世界でのイースターの意味と歴史を紹介し、ソ連時代の抑圧をくぐり抜けて今も伝わる各家庭でのイースター・エッグの作り方、加えて日本でも作れそうな方法を紹介している。
 その一方で、一流の技術と資金によって作られたインペリアル・エッグをも丁寧に紹介している。そのデザインの意図を辿ると、ロマノフ家の最後煌めきとその家族関係が透けて見えて、華々しいくも切ない物語となっている。


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『原典によるロシア文学への招待―古代からゴーゴリまで』感想:★★★★☆

2015.11.27 Fri

原典によるロシア文学への招待―古代からゴーゴリまで
原典によるロシア文学への招待―古代からゴーゴリまで川崎 隆司

成文社 2008-11
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 何故この本を手に取ったのか、その理由はもう忘れてしまったが、しかし出会えて良かったなと思えた一冊。
 時代時代の代表的な作品と共に、その頃の歴史について記述するというスタイルで進む。引用される作品がどれも興味深いのだが、その引用部分以外の邦訳が存在しないことの方が多くて、なんとも残念である。
 時代背景の説明もそれなりに面白く紹介されており、ストイックな態度を崩さなかった『図説 ロシアの歴史』とは好対照である。



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『図説 ロシアの歴史』感想:★★★★★

2015.11.20 Fri

図説 ロシアの歴史 (ふくろうの本)
図説 ロシアの歴史 (ふくろうの本)栗生沢猛夫

河出書房新社 2010-05-20
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 お馴染み変なサイズのふくろうの本。変なサイズ故なのか、「図説」の名に恥じぬ画像の多さ。
 ロシアという国家の設立から現代までを、コンパクトにまとめているなかなか得がたい一冊。それと同時に一方的な決めつけを極力避けようと努力している節が見え、好感を抱かせる。
 が、その態度故に描写が押さえられ、偽ドミトリーなどのかなり衝撃的な出来事もそうは見えないという欠点もあるのだが。



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『キリール文字の誕生 スラヴ文化の礎を作った人たち』感想:★★★★☆

2015.10.28 Wed


キリール文字の誕生―スラヴ文化の礎を作った人たち―
キリール文字の誕生―スラヴ文化の礎を作った人たち―原 求作

ぎょうせい 2014-02-21
売り上げランキング : 839647


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 今でこそ自国の言語を大事になんて言うけれど、過去には優れたご近所さんに憧れて、自国のオリジナル部分を劣ったものと見做して投げ捨てていた時代もあった訳でして。
 日本でもそんなこんなは色々とあったが、国同士が近いが故にヨーロッパ諸国ではその流れが顕著でございました。同じ仕事内容でもフランス人ってだけでお給料が良かったりね。


 そんな今とは全く異なった時代に、粗野なものとしてその国の知識人からは捨て去られた地方諸国の言語に拘る必要に駆られたのは、熾烈な勢力争いをしていたキリスト教各派。
 まだキリスト教化されていないのは、非インテリ層のみ。伸びしろはもうそこしかない。彼らを取り込むために、禁忌を破り彼らの理解出来る言語での教化に踏み切ろうと教会が決めた時、問題となったのは、彼らの言語そのものの制定であった。
 教会各派が火花を散らす時代に、東欧諸国に己の勢力を伸ばすため、正教会が送り込んだのは言語の天才コンスタンティノス(キリール)とその兄メトディオス(メフォージイ)。
 東欧諸国の、また教会各派のパワーゲームに巻き込まれ、敵味方が目まぐるしく入れ替わる中、決して一枚岩とも呼べない各国やキリスト教各派に振り回されながらも、己の仕事を成し遂げんと努力した二人の物語。そして現在のキリル文字へと繋がる物語。



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『鏡 科学的伝説についての試論、啓示・SF・まやかし(バルトルシャイティス著作集4)』感想:★★★★☆‏

2012.10.02 Tue


鏡 バルトルシャイティス著作集(4)

ユルギス バルトルシャイティス 国書刊行会 1994-12
売り上げランキング : 702799
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 途中から、花粉症のせいで「下を向いたら死ぬ(鼻水的な意味で)」状態の中で読む羽目になった、バルトルシャイティスの『鏡』をようやく読み終えた。

 内容はタイトル通り「鏡」をテーマに、ヨーロッパを舞台に紀元前から現代までを縦横無尽に横切りながら、「鏡」の持つ魅力とそれが喚起するイメージ、ありのままの真実を映す「鏡」または真実をゆがめて嘘だけを映し人を騙す「鏡」を語り、人間が「鏡」をどう見つめたか、そこに何を見ようとしたのかを記した書。
 特別結論じみたものは存在せず、変化自在な万華鏡を覗くかの如きめくるめく想像力と理性の一冊。


 感想としては3つ。
 1.頭の良い人ってこういう話し方するよね。
 2.物理的に重たすぎるから電子書籍にしようよ! 図版も好きに拡大出来て便利だろうし。
 3.「伝説」に復活の余地を与えるな。殺せ。ゾンビ化断固反対。


 2は実際に持ってみれば分かるが、妙にこの本は重たい。角張ってもいるので、読んでいると節々が痛くなってくる。
 こういう本こそ電子書籍にすると良いんじゃないかな。写真や図ももっと詳細なのを載せられるよ。
 って確実に赤字になるから、誰もやらないよね分かります。

 1に関しては、本書では語り手たるバルトルシャイティスは決して親切なガイドとは言えず、最低限のパンくずしか残してくれていない。
 点々と落ちているそれを手がかりに、彼の歩む道を追うのは辛い。他の本で鏡にまつわる情報を仕入れていたからまだ何とか落第せずに済んだけれど、それでも途中でドロップアウトしかけまくったよ。
 ただ豊かに飛翔する姿は実に見事で、その様を見られるならば全身筋肉痛になりながらも付いていくだけの価値はある。逆に理解出来なかった時の疲労感が凄い。
 パンくずの落とし方にはやはりある程度の規則性のようなものがあり、最初は面食らっても我慢して黙々と歩き続ければ、その内にコツを掴んで難易度は下がるのだけれど、そこまで行くのがまた辛い。



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『鏡の歴史』感想:★★★★★

2012.09.10 Mon


鏡の歴史

マーク ペンダーグラスト 河出書房新社 2007-01
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 『鏡の文化史』に続いての鏡の本。
 前回の『鏡の文化史』が「特に語るべき感想がないのが感想」だったのに対して、今回は「全面的に充ち足りたので更に言い足したいことはないです」状態。
 人間は本当に美味しいものを食べた時には無口になると聞くが、つまりは現在そういう状態。
 とは言え折角なので、面白かったよと感想を書くことで布教を図ってみよう。
 まぁ、バーゲンブックとして安く売られているのを発見した今では既に手遅れなのだろうが。


 本書『鏡の文化史』はいかにもアメリカの一般向け科学書と言った趣で、専門的な内容を分かりやすく噛み砕いた一冊。
 ただ今回のテーマが「鏡」なだけはあり、手に取るにあたってのハードルも高くはないだろうし、ありふれたテーマが故に内容も科学の一言では括れない。
 本書では「鏡」をキーワードとして、この鍵が今までどのような鍵穴を開いて来たのかを一章一テーマで語り継いで行く。
 基本的には時系列になってはいるが、一章一テーマの原則のせいで、章の変わり目では時間が戻ってしまう事態が時折起こるものの、丁寧な手当てがなされているために大きな混乱はない。

 目次は以下の通り。

  第一章 古代文明と鏡
  第二章 魔法の鏡の時代
  第三章 光とは何か
  第四章 科学の鏡の時代
  第五章 鏡に関する文学
  第六章 鏡に関する絵画
  第七章 宇宙を捕らえる鏡
  第八章 光の正体
  第九章 巨大望遠鏡の発展
  第十章 鏡と虚栄産業
  第十一章 幻想と現実を映す鏡



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『鏡の文化史』感想:★★☆☆☆

2012.08.20 Mon


鏡の文化史 (りぶらりあ選書)

サビーヌ メルシオール=ボネ
法政大学出版局 2003-09
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 正直、感想がないのが感想。
 でもまぁ折角だし、ひねりだしてみましょうか……。
 とりあえず、とても読みにくかったことを記しておきたい。原著のせいなのか、翻訳のせいなのかは知らない。


 内容紹介によると「地位の象徴,貴族の贅沢品,女性の宝物,家具…として文明を映してきた鏡の発展史を豊富な資料から解き明かし,鏡をめぐる人々の感性と生活像を多彩に描き上げる。」とのことなのだが、「多彩」かと問われると、うーん?
 その点では『鏡の歴史』の方がずっと多彩なんじゃなかろうか。こちらは未だ50p程度までしか読み進めていないけれど、それでも視野の広さの差は歴然としている。


 本書で作者メルシオール=ボネが対象とするのは、西洋の鏡もしくはガラスに限られている。
 中心がフランスとなるのは、彼女がフランスの歴史家であることを考えれば、当然のこととは言える。その他の地域が殆ど出てこないのは予想外であったが。



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『わが人生の記―十八世紀ガラス職人の自伝』感想:★★☆☆☆

2012.07.31 Tue


わが人生の記―十八世紀ガラス職人の自伝

ジャック=ルイ メネトラ,ダニエル ロシュ
白水社 2006-03
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 本書はジャック=ルイ・メネトラの遺した「わが人生の記」に、冒頭と末尾にダニエル・ロシュの解説が付属する構成になっている。
 そのおかげでメネトラの言い分だけでは分からないところにまで手が届く親切設計になっている。


 読み終わった自分を褒めてあげたい、なんて文章が出てくるほどに苦労した1冊。
 とは言えそのほぼ全ては私の趣味(つまりは『ヨーハン・ディーツ親方自伝―大選帝侯軍医にして王室理髪師』のディーツ親方の方が好きだ)と、単純に物理的な理由(つまりは本書が大きくて重たくて腕が疲れる)という2点に集約出来てしまう以上、この書物に価値がないという訳ではない。
 それどころか、十八世紀の後半という劇的な時代を生きたパリの職人が書き残した記録である『わが人生の記』は、一部の人間にはとてつもなく面白いものだろう。
 著者であるメネトラはアンシャン・レジーム時代を知る最後の世代であり、そしてフランス革命の目撃者であり、その後のナポレオンの登場をも体験している。激動の時代の証言者、それも珍しく庶民、である。



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『ガラスの文明史』感想:★★★★☆

2012.07.08 Sun


ガラスの文明史

黒川 高明 春風社 2009-02
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 約五千年前に初めて作られて以来、人類と共にあった「ガラス」に関する歴史を描いた1冊。
 当初は宝石を模倣した色ガラスから始まったものの、その優れた特性から容器として、また芸術性のある贅沢品として発展し、現在でも窓ガラスを始めとして様々な分野で文明を支えているガラス。

 だがガラスの歴史は一筋縄ではいかない。
 新たな技術のパイオニアたちは自分たちの発見が盗まれることを恐れて、その秘密を文章またはそれに類似する方法で残すことはなかった。技術は人から人へとただ受け継がれ、故に戦争や政治的不安定により職人が離散した途端に失われてしまう。
 また技術が確立したところで、それを維持するには原料の安定的供給や商品の買い手、パトロンが必要なのである。
 燃料である木材の枯渇、環境への影響からの強制的な工場の移動、更には宗教的な、あるいは単純なる流行の変化からの資金繰りの悪化等の変化に晒され、ガラスを巡る環境は移り変わっていく。



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『悪魔 ―古代から原始キリスト教まで』感想:★★★★☆

2012.06.11 Mon


悪魔 6版―古代から原始キリスト教まで

J.B.ラッセル 教文館 1995-07
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 書籍データは6版ながら、私が読んだのは初版。


 人間とはいつだって理由を求める生き物である。
 とは言え、恐らくは本当に欲しいのは理由そのものではない。それが正しいかどうかなど、実のところはどうだっていいのかもしれない。怖いのは理由の不在、「分からない」ことなのだ。


 私が子供の頃のある夜中、自室のドアが軋みながら開いた。それも曰くありげな雰囲気をたっぷりと含んで、ゆっくりと。
 その瞬間、ベッドの上でうとうととしていた私に「何故ドアは開いたのか」との絶対に解かなければならない問いが突きつけられた。
 私は当時飼っていた猫がドアを開けたのだと信じた。理由はそこにしか求められなかったからだ。
 けれども私はベッドから顔を上げてドアを確認することはしなかった。出来なかった。
 そこにもしも猫がいなければ、私は再度「何故ドアは開いたのか」との疑問と対面せねばならなくなってしまうからだ。
 猫説が退けられてしまえば、私に打つ手はない。そうなれば「分からない」ことを認めざるを得なくなってしまう。それは恐怖以外の何者でもなかった。

 その夜の私にとって大切だったのは、「何故ドアが開いたのか」との問いに対する真実ではなく、嘘でも良いから信じられる確からしい答えでしかなかった。
 まだ子供だった私は、自分がひねり出した猫説を抱いて眠った。恐怖心故に、真実の確認を放棄した。「分からない」という事態から逃げ出すために、確からしい答えに縋った。
 今となってはあの夜の真実はもう闇の中だ。すっかり灰になってしまった当時の猫にでも尋ねでもしない限り、分からない。だが猫とて、そんな些細な出来事を覚えてなどいないだろう。

 起こったのはただ、ドアが軋みながら開いた、との一点のみである。風の悪戯か、はたまた猫の気まぐれか、理由などきっと下らないことなのだ。
 けれどもその出来事は私に「分からない」ことの恐怖を刻みつけるのに充分であった。
 当時の私ですら、こんなちっぽけなことに心の底から動揺する自身を嗤った。それなのに、自説を確かめる勇気は持てなかった。これほどまでに容易に恐怖に陥る己を不思議に思った。
 「分からない」ことは、「分からない」ことを認めることは、実に恐ろしい。



 だが、分からないことはたくさんある。
 最も分からないことは最も身近なこと、つまりは自分自身である。特に瞬間的にわき出る強烈な感情、他者に対する恨みや嫉み、殺意などのドロドロとしたものの出所は謎だと言われることが多い。
 個人的には凡人である以上、真っ黒い感情が噴出して何が不思議かと思うのだが、作者ラッセルはそれらの「悪」の一文字で括られる感情が「わたし自身をこえたところからくる(p.272)」ように感じられるのだそうだ。
 そして、「この経験は多数の文化圏に住む精神的に健全な人びとに共通している(p.272)」らしい。
 


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