『魔女の死んだ家』感想:★★☆☆☆
2012.04.12 Thu
![]() | 篠田 真由美 講談社 2003-10-26 売り上げランキング : 418430
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珍しく、図書館本。
これは「ミステリーランド」シリーズの1冊でして、そのコンセプトは「かつて子どもだったあなたと少年少女にための」ミステリーを提供することなんだそうな。
つまりは子ども向けでありながら大人が読んでも楽しめる物語なんて、結構難しいことに挑戦しているシリーズらしい。
本作のストーリーを説明するならば、未だに大正時代の空気を漂わせる洋館に住む美しい女の死の謎についてが主題。
この洋館に君臨する彼女は白い肌と黒い髪に切れ長の瞳の絶世の美女であり、その館には彼女の信奉者の男たちが集う。
だが、魔女とも天使とも女王とも称される彼女は、ある日死んだ。
場所は洋館の中の一つの密室。その中には死してもなお美しい彼女と、泥酔したかつての婚約者の男、そして十九世紀の拳銃だった。
この状況から元婚約者の男が犯人とされ、警察的には一件落着で事件は終わってしまうのだが、彼が彼女を殺す動機が無いことなどから、関係者には彼の犯行だとは考えられなかった。
そうなると当然出てくる疑問は「彼女を殺したのは誰なのか?」の一点である。
この謎を追って、読者は全三部から成る物語を読み進めることになる。
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